「“不動さんに一歩でも近づきたい”という思いが原動力でした」シード選手として活躍した馬場ゆかりが語る、第二のターニングポイント
2004年は春から6試合で予選落ちしたんです。4試合連続での不通過もあって、苦しかったです。さらに体調を崩して、新幹線で母が薬を届けてくれた、なんてこともあったくらいでした。ショットが悪いわけではないのに、1打足りないのはなぜなのかと、自問自答していた日々でした。同期の竹末裕美さん、北田瑠衣さん、茂木宏美さんが次々と初優勝していたし、このままじゃ置いていかれるという思いでした。 8月のヨネックスレディスも、一強時代が長く続いていた、同じ九州出身の不動裕理さんに一歩でも近づきたい、その思いが原動力でした。初日、2日目とトップでも、不動さんが2位なので余裕なんて全然なくて。ただ、自分の武器だと感じ始めていたショット力だけは負けない気持ちで攻めていきました。結果、3日間54ホール連続ボギーなしでの初優勝。同期のみんなから祝福されて、プロの世界を何も知らなかった私は、同期に引っ張ってもらったようなものなんです。本当に仲間に恵まれました。 当時は女子プロ界が一気に盛り上がってきた時代でもありました。アイドルのような可愛らしいプロもたくさんいて、追っかけのギャラリーもいて。私も「ミニモニ。」していましたけど(笑)。デビュー戦から金髪に白メッシュで、横峯さくらさんのお父さんから「プロらしいね!」なんて言われちゃってました(笑)。当時応援してくれていたファンとは今でもSNSでつながっていて、ゴルフや食事会をしているんですよ!
=== いつかメジャータイトルを獲りたい。それが新たな目標になった。チャンス到来は2011年の日本女子オープン。勝てそうで勝てない試合が続いていたが、めげることなくシード権だけは保持してきた。 その粘り強さが、「和合」での高難度のセッティングで生きた。全員がオーバーパー、有力選手が優勝戦線から次々と脱落してゆくサバイバル。通算12オーバーという珍しいスコアで目標を成し遂げた。 === 取材・文/平山讓 写真/有原裕晶
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