<内山昂輝×下野紘>「ヒロアカ」7期は俺たち“勝ち確”!? 敵<ヴィラン>演じる醍醐味 出会った頃は「おじいちゃん」?
--内山さん、下野さんは、対するヒーロー側はどう見ていますか?
内山さん ヒーロー側はもうボロボロですよね。
下野さん ボロボロだよね。もう全然勝てる要素ないよ。
内山さん 光が見えないですよね。各国が自分の国を守るのが大事だから、日本にヒーローを送るのを渋るというような事情も描かれるので。本当に日本は今、ヤバいですよね。ヒーローはもう切れるカードがないんじゃないですかね。敵<ヴィラン>の“勝ち確”ですよ。
--第6期では、敵<ヴィラン>たちの過去や抱えているものも色濃く描かれ、ヒーローと敵<ヴィラン>のどちらが正しいのか?と考えさせられるような描写もありました。
下野さん 荼毘だけに限らず、それぞれのキャラクターが持っている生い立ちを見せられた。自分自身が荼毘を演じているのもあるけれど、「どっちかって言うと、俺らの方が正しいんじゃね?」「正義なんじゃね?」のような思いはやはり生まれました。敵<ヴィラン>側のほうが、信念の重さが違いますよね。最終決戦までに、ヒーローたちがどういう思いでこっちにぶつかってくるかによって変わってくるとは思いますが、現段階だとどう考えても敵<ヴィラン>のほうが思いは強くなると思いますし、あと力もだいぶつけているので、勝ち確かなっていう気はしますよね。
◇敵<ヴィラン>は嫌われてなんぼ 暗い感情を存分に表現
--「僕のヒーローアカデミア」の敵<ヴィラン>は悪役ではありながらも魅力的で、多くのファンを引きつけています。敵<ヴィラン>を演じる醍醐味は?
内山さん そもそも敵<ヴィラン>は、自分を“敵”と捉えていないと思います。
下野さん ヒーローって、自分の思いもあるけど、こうしなければいけないという目的だったり、「ほかの人のために」という思いだったり、複数のものを抱えているんですよね。演じる側も、そのせりふに込められた思い以外のことも考えつつ、演じられていると思うんです。でも、敵<ヴィラン>に関しては、かなり自由度が高いというか。ほかは何も背負わず、「自分がこうしたいんだ」を素直に表現できる。それが敵<ヴィラン>を演じる面白さだったりするのかなと思います。あと、下野紘個人で言うと、日常でこんな悪い感じにできるような性格じゃないので、それを惜しげもなくやれるという。本当に声優って、すてきな仕事ですよね。自分の見た目とか気にせず全部乗っけてやれる。それが面白いかな。