住宅街の角にある扇形の変形地。人気建築家が考え出した幅わずか1mの庭の小道によって予想以上の効果が…!
内部は1階にLDKと浴室、2階に個室を配したシンプルなプラン。 リビングとダイニングをスキップフロアでつなぎ高低差をつけることで、1つの庭でも異なる景色を楽しめます。特にリビングは庭に対して45㎝掘り込んだ床レベルに設定していて、座ったときに樹木だけでなく大地にも目がいきます。
「普段歩いているときに見ている地面と、目線の先にある地面では見えるものが全然違います。苔が生えていたり、小さな花が咲いているのを見つけたり…そんな人と緑の関係性や距離感を建築の力で変えていくと、そこにうれしい発見が生まれると思うんです」。 揺れる木々を見て風を感じたり、光を浴びて輝く葉に思わず見入ってしまったり。自然は移ろうものだからこそ、その変化を楽しめます。建築も緑も等しく“人の暮らしに必要な存在”として捉え設計されたこの家には、まだ見ぬ新しい豊かさの発見が詰まっていました。