年金月6万円の貧困生活に一筋の光…自営業の夫を亡くして細々と暮らす68歳女性、日本年金機構から届いた“緑色の封筒”に涙したワケ【CFPの助言】
OECDによると、日本の高齢女性の約4人に1人が貧困とされています。68歳のAさんは数年前に夫を亡くし、わずかばかりの貯蓄とを切り崩しながら、年金月6万円で細々と暮らしていました。そんなとき、日本年金機構から届いた“緑色の封筒”に「助かった」と思わず涙します。いったいなにがあったのか、株式会社よこはまライフプランニング代表取締役の五十嵐義典CFPが、Aさんの事例をもとに詳しく解説します。 【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額
年金収入月6万円…細々と暮らす“おひとりさま”のAさん
2023年の秋ごろ、その数年前に夫を亡くしていたAさん(68歳)は、1人で暮らしていました。 夫は長年自営業だったことから、亡くなったあとAさんに遺族年金は入りません。したがって、年金収入は自身の老齢年金である月6万円のみでした。 そのため、Aさんはパート勤務による給与収入と、夫がのこした遺産でなんとかやりくりしながら、細々と節約生活を送っていました。 しかし、年齢のこともあり、なかなか思うように身体が動きません。しばらくして、Aさんは体調を崩してしまい、働くことが難しくなってしまいました。 こうなると、定期的な収入は年金の月6万円のみになり、あとは貯蓄を切り崩すしかありません。 日本では年々貧困世帯が増加し、特に「高齢者の貧困」が社会問題となっています。また、OECDのデータによると、日本の高齢者の貧困率は男性:16.4%、女性:22.8%と、女性のほうが貧困率が高いという結果になっています(OECD「Pensions at Glance 2021」より)。 「夫の遺産もあっという間に尽きてしまうかも」「このままだと、生きていけない……」Aさんは、絶望の淵に立たされてしまいました。
ある日、自宅のポストに届いていた「緑色の封筒」
そんなある日、Aさんがある日ポストを覗くと、“緑色の封筒”が入っていました。差出人は「日本年金機構」となっています。 なかを確認すると、「年金生活者支援給付金請求書」なるものが入っていましたが、なぜAさんのもとに届いたのか、よく理解できません。そのため、近所に住む知り合いのファイナンシャルプランナーに聞いてみることにしました。