最終戦も負けOP戦最下位の巨人原監督が掛布HLTに漏らした「こういう時こそ誰か出てくるもの」発言の真意
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け無観客で決行されたオープン戦が15日に終了した。東京ドームで行われた巨人対楽天戦は3-7で巨人が完敗、13試合連続で白星がないまま2勝10敗4分けで3年ぶりのオープン戦最下位に終わった。リーグ連覇、6年ぶりの日本一奪回に赤ランプが点滅しているようにも見えるが、原監督は強気の姿勢を崩さない。その真意とは?
原監督は強気総括
巨人は最後まで勝てなかった。 ローテー投手として計算されている左腕の田口が1回一死二塁から辰己の左中間を破るタイムリー二塁打で先制され、その後、立て直したものの、5回にまたつかまった。一死満塁から山崎幹にワンバウンドでレフトフェンスに当たる2点タイムリー、さらにルーキーの小深田にもタイムリーを浴びて5点目。いずれも左打者に打たれた。 さらに二死二塁でウィーラーを迎えたところで降板、巨人ベンチは、2日連続で、右打者へのワンポイントの場面で、田原を試したが、詰まったあたりをレフト前に落とされた。8回には、度胸のある強気投球で存在感を示してきた”育成の星”沼田までがオープン戦初失点した。 打線は、開幕想定のベストオーダーを組んだが、楽天の涌井、松井、牧田、森原、安楽のリレーから3点しか奪えなかった。 それでも、試合後、原監督は「悪いところは目立たなかったが、勝利しなかったということ。私にとって好材料はたくさん集まりました」と強気発言。試合前のオープン戦の総括インタビューでも弱音は一切、吐かなかった。 「大きなケガ人がなく…メルセデスが出遅れていたが、数日の間に投げる予定も入っている。左の(高橋)優貴もちょっと遅れているが、そんなに(復帰は)かからない。順調にきています。シーズンが始まってからも、さらに成長していかねばいけないチームだが、レギュラーの層は厚くなっている。目まぐるしくスターティングメンバーが変わった昨年よりも多少、落ちついた戦いができるのではないか」 この自信の真意はどこにあるのか? 本当に巨人は大丈夫なのか? 阪神の掛布雅之HLTは、「オープン戦最下位であっても心配はまったくない。巨人のBクラスは考え辛い」という見方をしている。 「巨人のようなチームはオープン戦を勝って終わるより、今回のような危機感を持つ終わり方の方がいいでしょう。まして今年は開幕が遅れているので、この段階でチームをピークに持っていく必要はまったくありません。投手では菅野、打線では坂本、丸、岡本と、投打で4枚計算のできる選手がいます。おそらく菅野は一人で10個に近い貯金を作るでしょう。彼一人で、勝率5割はキープできることになります。坂本、丸、岡本の3人で、悪くとも250打点(昨年は277打点)、70本塁打(昨年は98本塁打)は稼ぐと見ています。他のライバルチームに比べると信頼度があります。まだ主力は戦闘モードに入っていないように見えますが、彼らがケガなく調整できていることの方が重要でしょう」