オープン戦最下位は想定内? 阪神、広島、横浜の最新事情&注目選手を分析!
春季キャンプからオープン戦まで、約2ヵ月の準備期間を経て、待ちに待ったプロ野球の新シーズンがついに開幕。優勝を目指して戦う各球団の最新事情や気になるトピックを野球評論家のお股ニキ氏と共に総ざらいしよう! 今回は阪神タイガース、広島東洋カープ、横浜DeNAベイスターズの3球団だ。 * * * 【阪神タイガース】日本一連覇へ! オープン戦ぶっちぎり最下位は吉兆なのか!? オープン戦では、まさかの9連敗を喫するなど、3勝14敗1分けで12球団最下位に沈んだ阪神。ただ、お股ニキ氏は「焦らなくて大丈夫。2022年を思い出してほしい」と続ける。 「あの年も開幕直後は1勝15敗1分けと史上最悪のスタートを切りましたが、最終的にはAクラス入り。あの状況が今回はオープン戦で起きたと思えばいいだけ。岡田彰布監督もこのスローペースは織り込み済みで、『8月頃にピークが来ればいい』と考えているのでは。 もちろん他球団のマークも厳しくなってはいますが、青柳晃洋、伊藤将司、村上頌樹、大竹耕太郎、西勇輝、才木浩人らの先発陣を中心に戦力は昨季同様に充実。また、勢いで押すよりも制球やキレで勝負するタイプの投手が多いので、シーズン本番では本調子で投げられると思います」 ただ、大山悠輔、森下翔太ら野手陣主力組のコンディション不良は気になるところ。中でもお股ニキ氏が「ちょっと心配」と気にかけるのは、昨季、最多安打のタイトルを獲得した中野拓夢の絶不調だ。オープン戦では打率.130、1試合5三振を喫したこともあった。 「昨季も言ったことですが、阪神で最も代えが利かないのは近本光司でも佐藤輝明でもなく、中野です。土の甲子園は疲れがたまりやすく、さらに昨季はWBCから日本シリーズまでフルで戦ったので、勤続疲労の可能性も。中野が長期離脱さえしなければ、投手陣が盤石なので大崩れはしないはずです」 【広島東洋カープ】"侍ジャパンコンビ"小園&田村はもう手がつけられない!? 昨季、多くの野球評論家がBクラス予想をする中、モチベーターでもある新井貴浩監督の下、2位と躍進した広島。オフにオリックスへFA移籍した西川龍馬の穴は大きいが、そこで期待がかかるのは若き侍ジャパンコンビ、小園海斗と田村俊介だ。 まずはオープン戦打率.319、2本塁打の安定した成績を残した小園の評価を聞こう。 「小園は根尾昂(中日)や藤原恭大(ロッテ)と同期で高校時代から注目を集めていましたが、当時から私は『一番実戦的で完成度が高いのは小園』と言ってきました。その素質がようやく本格的に開花してきました」 お股ニキ氏も期待するからこそ、同じショートの球団レジェンド、野村謙二郎級の成績を残せる力はある、と語る。 「ケガさえなければ130試合以上に出て、打率.290、13本くらい期待できる。守備では源田壮亮(西武)に及ばずとも、総合力で球界随一のショートになれる選手です」 続いて、昨季1軍10試合の出場にもかかわらず、侍ジャパンに抜擢された高卒3年目の田村。オープン戦では3本塁打となかなかのパンチ力を見せた。 「西川の穴埋めは田村の役目。まだ若いので、研究されてつまずく可能性もありますが、まずは任せてほしい。広島は伝統的に左打者を育てるのがうまい球団で、丸佳浩(現巨人)とレジェンドOB前田智徳氏の間くらいのイメージ。6番くらいの打順で伸び伸び育ててほしいです」 【横浜DeNAベイスターズ】ルーキーたちが大暴れ! "ハマの新星"は本物なのか!?