パリ協定目標「1.5度上昇」、5年以内に超える可能性高い WMOが深刻な予測
また国連のグテーレス事務総長はWMOの報告書を受けて演説し、「われわれは地球とロシアンルーレットをしている。『気候地獄』に向かう高速道路から降りる出口が必要だ。ただ(高速道路を走る車の)車輪をコントロールできる」と述べ、各国の対策の重要性を強調した。そして化石燃料の使用を段階的に減らしてクリーンな再生可能エネルギーを活用すべきだと改めて訴えた。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2021年8月に公表した報告書で「1.5度上昇」で「50年に一度の(激しい)熱波」が産業革命前の8.6倍増えるなどと指摘する一方、50年ごろまでに温室効果ガスの排出を「実質ゼロ」にすれば一時的に1.5度上昇を記録しても今世紀末には気温はわずかながら下降すると排出削減対策の重要性を強調している。