10万円前後の激安車は「とりあえずの足」で買うならアリ? 激安車マニアのライターが「そうそう美味しい話はない」と語るワケ
見た目キレイでも中身グズグズなものも多い
私事で恐縮だが、どうせならいろいろなクルマに乗ってみたいということで、10万円前後で購入できるような激安中古車をとっかえひっかえ楽しませていただいている。 【写真】中古車をメーカーがリノベーション! 生まれ変わったキューブとは 基本的には軽自動車が中心となるが、それでもハッチバック、クロスオーバーSUV、スライドドア付ハイトワゴン、軽ワンボックスバン、トールワゴンとバリエーション豊かな車両に乗ることができた。 こんなことをしていると、まわりから「とりあえず動けばいいから安いクルマ買うコツ教えて」というようなお声をいただくことがある。ただ、10万円前後の金額となると、一般的な中古車販売店で並んでいるような車両はほぼ狙うことができないというのが現状で、ネットオークションや知人からの個人売買が主となる。 ネットオークションなどは高く売りたい出品者と、安く買いたい入札者の戦いの場でもあるため、ある程度嗅覚を磨いておかないと、見た目だけキレイな中身がグズグズのような車両を引いてしまうこともある。 辛うじて動くだけのクルマでよければ、10万円以下で購入することはできるが、「走るけどエアコンが壊れている」とか、「走るけどものすごい異音がする」とか、「外装ボッコボコ、内装ぐっちゃぐちゃ」とか、何かしらの爆弾を抱えているものがほとんど。 そんなガラクタの山のなかから光り輝く宝石のような掘り出し物を見つけるには、経験と勘、そして運が必要となるのである。そして、万が一ハズレを引いてしまっても、笑って水に流せるくらいの度量が必要ともいえるだろう。 運よく状態のよい激安車を入手できたとしても、だいたいこの金額で購入できる車両は2000年代前半のクルマですでに20年前後は経過しているものが中心。そのため、購入後のメンテナンス費用もある程度は確保しておかないと安心して乗ることは難しい。 筆者も10万円前後で購入してきた車両であっても、その後のメンテナンスでプラス10万円くらいは平均してかけており、安心して乗りたいのであれば、やはり20万円程度の予算は確保しておきたいというのが本当のところである。 そして、初めて激安車を買おうとするのであれば、魑魅魍魎蠢くネットオークションではなく、できれば知人が乗っていて手放そうとしているというような、ある程度素性が分かっている車両を狙うほうが安心できるだろう。
小鮒康一