全部乗ったぞランクル3兄弟! 何が違う? どれを選ぶ?
とにかく、最高のランクルを手に入れたいなら「300」一択。ただし、注文が可能になっても納期はかなり先になるはず。オーナー自身の“耐久力”も必要になってくる。 ■「250」はモダンなランクル ライトデューティー系とされる「ランクル250」だが、実はプラットフォームは「300」と同じ「GA-F」だ。エンジンの排気量と気筒数(2.5L直4)、ATの段数(8速)などで300には少し差が付けられているけれども、実は設計年次が最も新しいので、いろんな部分がモダンになっている。
最も大きいのは、ラダーフレームのクセがしっかりと改善されている点。走ってみると、あのフワリ感や突き上げ感は影を潜め、今時の乗用車っぽいスムーズな走りを実現していることがわかる。電動パワステを積極的に採用したことで、自然な走行感覚を得ることができているのだ。
直線を多用したエクステリアや整然と配置されたインテリアの操作部なども、今時のクルマらしいモダンさがある。先代プラドが持っていた普通車感は薄れているけれども、トヨタがうたう「ランクルの中核モデル」らしい実力を備えた最新クロカンモデルだ。
■昭和の魅力をたたえる「70」 初代「ランクル70」が発売されたのは、今を遡ること40年前の1984年、つまり昭和59年のことだ。2004年に一旦生産を終了し、2014年に30周年モデルが1年間だけ登場。そして2024年にカタログモデルとして完全復活した。
長きにわたって作り続けられている理由は、「70」が持つ悪路走破性と耐久性、整備性に尽きるわけで、中東の砂漠や道なき道のアフリカ奥地などで活躍する話は有名だ。 最新の環境性能を得たことで再び搭載できたディーゼルエンジンは、2.8Lの直4ターボ。そして強靭なラダーフレームに取り付けたリアサスは、今や貴重なリーフリジッド式だ。先代の6枚から2枚に減らした板バネは、乗り心地を改良しつつ耐久性を確保したもの。段差を通過する際にボディが揺すられるのは初和のクロカンらしいところで、同世代のドライバーなら思わず「コレだよね」とニヤリとしてしまうはずだ。一方で、直進性は改善されていてまっすぐに走る。