司法書士が教える「定款認証」の流れ 予約から交付までの手続き
(3)認証当日の流れ
1.公証役場への到着 ・予約した時間に公証役場へ行きます。遅れると次の予約者に影響が及ぶため、時間厳守が基本です。オンラインで認証を行う場合は、事前に指定されたアドレスからウェブ会議システムに入室します。 2.書類の提出 ・受付で準備した書類をすべて提出します。電子定款の場合は、USBやメールでデータを渡す形になる場合があります。 ・オンラインで認証を行う場合は、認証日の前日までに公証役場に書類が到着するよう、あらかじめ手配が必要となります。 3.公証人による確認 公証人が定款の内容を確認します。次の点にご注意ください。 ・会社名や事業目的に誤りがないか ・定款内の記載が法令に違反していないか ・必要な印鑑や署名がすべて揃っているか 4.修正が必要な場合 ・公証人が指摘した内容に不備があれば、その場で修正を求められることがあります。 ・軽微な修正であれば場内で対応可能です。大幅な修正が生じた場合、再予約が必要になるケースもあります。 5.認証の実施 ・公証人が内容を確認し、問題がなければ認証を行います。認証印が押された定款は、正式な法的効力を持つ書類となります。
(4)認証済み定款の交付とその後の対応
【交付される書類】 1.認証済み定款(原本) ・この原本は会社設立の登記申請に使用します。 2.申告受理および認証証明書 ・会社の実質的支配者の申告を経て定款認証を受けたことを証明するものです。口座開設手続などで使用します。 【費用の支払い】 ・認証手数料を支払い、交付を受けます。事前に費用の確認をしておくとスムーズです。 【認証後の対応】 認証済み定款を受け取ったあとは、すぐに会社設立登記に取りかかることができます。 〈次のステップ〉 (1)登記申請に必要な他の書類を準備 (2)登記申請の際に認証済み定款を提出 (3)登記完了後、金融機関や取引先に定款の写しを活用