出てくる奴、全員怪しい…藤原竜也のサングラス姿に初回から胸を掴まれたワケ。ドラマ『全領域異常解決室』第1話考察レビュー
行き過ぎた「推し活」が引き起こした末路
結局、事件は松宮を有名にしたい、そして松宮を独り占めしたいという、ある意味ファンの真っ直ぐな心が起こした、おまけにその事件を最初にそそのかしたのは妻である…という結末なのだが、今流行りの「推し活」が行き過ぎたらどうなるのか、というあたりにゾッとする。 ファンからすると、少なからず「自分の力で推しを盛り上げたい」という気持ちはあるだろう。にも関わらず「私しか知らない推しの姿」「私だけのものになってほしい」を欲する人もいる。 たとえ、そういう欲求を持っていたとしても、表に出さなければ良い話なのだが、何かきっかけがあれば人はいとも簡単にボーダーを超えてしまうのかもしれない。その推しが手に届く場所にいるのであれば、なおさら。 では、本当に最先端科学でも解明できない事件はあるのか、という疑問が発生する。
残った「神隠し事件」の犯人は…。
「神隠し事件」の真相について、3件は明らかになったが5件は犯人が分からないままだ。 全決と合同捜査を行う警視庁捜査一課警部・荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)は、何やら悩ましい表情を浮かべている。また、事件現場や、雨野の前に姿を現す謎の女性(福本莉子)も意味ありげだ。 全決御用達のデリバリースタッフの芹田正彦(迫田孝也)の存在も無視できない。迫田孝也が一筋縄の役どころを演じるだろうか、と思ってしまうし、それは、全決の局長・宇喜之民生(小日向文世)も同様だ。 そして、興玉の裏に何もないわけがない。もはや外出時にサングラスをかけているのも気になってしまう。 第1話はあくまで序章。散りばめられていく「点」がどのようにつながっていくのか、注視したい。 【著者プロフィール:ふくだりょうこ】 大阪生まれ関東育ちのライター。 大学卒業後からライターとして活動、シナリオ制作やエンタメジャンルの記事を中心に執筆。 ドラマと邦画、ハイボールと小説が好き。
ふくだりょうこ