日産「エクストレイル」で野外「グランツーリスモ」は可能か? 1500W電源でキャンプの楽しみ方が無限に広がります
e-POWERのターボ化は静かで上質な走りのために
2022年に4代目となったエクストレイルではパワートレインを日産独自のシリーズハイブリッド「e-POWER(イーパワー)」に一本化。そして発電を担当するエンジンが「VC-TURBO」の名でターボ化されたことも見逃せないポイントだ。 これまでe-POWERでは、高速道路をハイペースで走行しているときや長い上り坂など、電力消費が激しい状況では発電用エンジンがつねに高回転で「ビビビー」と唸り続けていることになっていた。耳ざわりでもあり、せっかくの最新モデルでもプアな印象を受けてしまうのは免れなかった。 このエクストレイルに乗ってみると、そういったe-POWERのネガが排除されていて、車重1880kgの大柄なボディを難なくスムーズに走らせることができる。多少アクセルを踏み込めばエンジンが頑張って発電している音と振動は伝わってくるが、車内の会話をさまたげたり、ラジオの声が聞きにくくなったりすることはない程度だ。プロパイロットを活用することで、高速道路の移動はいたって快適だ。 くわえて、電動4WDの「e-4ORCE(イーフォース)」が前後モーターを賢く制御してくれるおかげで、コーナリングが続く山道でもなめらかに走ることができ、ボディサイズのデメリットも感じさせない。 とくに今回はプレミアムなオーテック仕様だったこともあり、走りの性能においても雰囲気においても、タフギア感より、上質なSUVとして進化していることを痛感させられた。
ガソリンがある限り電力供給が可能! ただしマナーに要注意
小諸ICを降り、地元スーパーのツルヤで買い物をしてウィスラー スカイベース小諸に乗り込むと、他のサイトには初代エクストレイルと2代目エクストレイルの姿が。アウトドアシーンでエクストレイルはしっかり定番として愛されているのだ。 さっそく自分の寝るテントを設営したら、『グランツーリスモ』用のセッティングだ。自宅から持参した折り畳み式ゲーミングチェアを展開し、テレビとプレステを接続する。エクストレイルのAC100V/1500Wの電源コンセントはラゲッジルームの左側に備わっていて、ここにコンセントをつなげばOK。あとは、ダッシュパネルの運転席右側にある「AC ON」スイッチを押せば電源として使用可能だ。 今回はテレビとプレステなので使用電力は大したものではないが、電気ポットやコーヒーメーカー、ホットプレート、電気ストーブ、電子レンジ、冷蔵庫など、主だった家電品はだいたい使うことができるはず。 エクストレイルのリチウムイオンバッテリーの容量は1.8kWhなので、1500W電源を備える他社SUV、例えば三菱「アウトランダーPHEV」の20kWhと比べると小さく思える。しかし、シリーズハイブリッドであるe-POWERの利点として、エンジンをかけて発電させれば、理論上はガソリンを使いきるまで電力供給が可能だ。災害など非常時の電源として、とても心強い機能といえるだろう。 ただしキャンプ場では、ずっとエンジンをかけておくのはマナー上、大いに問題がある。とくに夜間は大迷惑だ。センターコンソールのEVモードスイッチで「マナー(EV)」モードにすることでギリギリまでエンジンが始動しないように設定できるので、なるべく、キャンプ場に着く前に「チャージモード」を活用して、バッテリー容量を増やしておくことをお勧めする。
【関連記事】
- 【画像】オーテック仕様で豪華装備! 1500W電源が頼もしい「エクストレイル」を見る(42枚)
- ◎軽とは思えない広々開放空間を実現したホンダ「N-VAN」発見! 女子旅に至れり尽くせりの仕様をぜんぶお見せします!
- ◎業界初! スライド式二段ベッドをトヨタ「ハイエース」に搭載! しかもウッドの家具で木の香りも心地いい…最大5人まで就寝可能です
- ◎『ガイアの夜明け』に登場した専門店が作った、からくり仕掛けの「ニンジャ」がすごい! スッキリ収まる大容量収納庫付きキャンピングカーの魅力を紹介
- ◎「ハンコン」と「ゲーミングチェア」で筑波サーキットのタイムはどこまで縮まる?「グランツーリスモSPORT」で試してみた