同伴者やキャディーにはビギナーであることを伝えておこう

　ゴルフを始めたら、多くの人がすぐに練習場やレッスンだけでは飽き足らなくなり、「早くコースデビューしたい」と考えるでしょう。 【写真】ベテランも意外と間違っている！ これが正しいバンカーのならし方、レーキの置き方です

「今日がコースデビューなんです…」 ってわざわざ伝える？　写真：AC

　しかし、ビギナーにとって初めてのラウンドは、プレッシャーを感じたり緊張するものです。 「コースデビューである旨を周囲に伝えておいたら、何らかの配慮してもらえるの？」と思うかもしれませんが、実際にそうした方がいいのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏（株式会社TPC代表取締役社長）は、以下のように話します。 「個人的には、コースデビューであることをわざわざゴルフ場のスタッフに伝える必要はないと思います。ただしキャディー付きのラウンドを選択した場合は、キャディーさんにコースデビューであることを伝えておくと、スムーズなコミュニケーションのきっかけになるでしょう」 「『自分はビギナーなのでご迷惑をおかけすると思いますが、一日よろしくお願いします』といった感じで話しかければ、緊張も適度にほぐれてキャディーさんに身をゆだねやすくなると思います」 「キャディーさんは2～3ホールも回れば、その人の大体のゴルフレベルを把握できますが、スタートの段階で伝えておけば、技量に合わせた対応もすぐに行ってくれるでしょう」 「ほとんどが身の回りの経験者に連れていってもらうことになるでしょうが、なかには初対面の人が混じっている場合もあるでしょう。その際も、コースに出て間もない旨を伝えておくと、柔軟に接してくれるはずです」 　ただし「ビギナーだからといって、どんなシチュエーションでも優しくしてもらえるとは限らない」と飯島氏は話します。 「一つ注意してほしいのは、『マナーの観点から見れば、ビギナーであってもそれが言い訳にはならない』ということです」 「ゴルフ場には『ディボット跡を作ったら目土をかける』『グリーンにボールマークができたらグリーンフォークで修復する』『バンカーに入ったらレーキで打った打球跡や足跡を消す』というようなマナーがたくさんあります」 「コース以外でも『クラブハウスに入る前にはゴルフシューズの芝や汚れを落とす』『洗面台の周りが濡れてしまったら備え付けのハンドタオルで拭き取る』など、みんなが快適にゴルフ場を利用できるようにするための所作は、非常に重要視されます」 「マナーやエチケットに限ればビギナーも上級者も関係ないので、『ある程度はお目こぼししてもらえるだろう』という甘い考えは捨てるべきでしょう」 　ラウンドではボールの行方やスコアの方にばかり意識が集中しがちですが、それよりも大切なのはゴルファーとしてのマナーや他のゴルファーへの気配りです。たとえ上級者であっても、マナーが欠如していてはゴルファー失格なのです。