フェラーリF1代表、来季に向け“あらゆる領域”での改善が必要と認識「そうでなければ死んだも同然」
フェラーリでチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、2025年にチャンピオンチームのマクラーレンに追いつくために「あらゆるパフォーマンス要素」を改善してく必要があると語った。 【ギャラリー】アブダビ・ポストシーズンテスト/角田裕毅はレッドブルRB20をドライブ! フェラーリは2024年シーズン、久しぶりにコンストラクターズチャンピオン争いを繰り広げ、シャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.のコンビで計5勝、22回の表彰台を獲得した。しかしアップダウンの激しいシーズンを過ごし、最終戦アブダビGPでマクラーレンを打ち負かすことができなかった。 2023年にタイヤのオーバーヒート問題で悩まされていたフェラーリだが、2024年は大きな転換点となり、競争力を増した。しかしフェラーリ、マクラーレン、レッドブル間のパフォーマンス差はごくわずかであるため、バスール代表は2025年にトップに立つための特効薬はないと認識。現行レギュレーション最終年を迎える中で、あらゆる面で僅かであっても進歩を遂げる必要があると語った。 「何かひとつがあると考えるのは間違いだと思う。いい仕事をしたければ、パフォーマンスの全ての要素、全ての領域に集中しなければならない」とバスール代表はいう。 「それはマシンのあらゆる部分について言えることだが、そのリストを見て回りたいとは思わない。そうしてしまうと、とあるグループを指差したくなくなるからね」 「しかし会社の全ての領域、全ての部署で、我々はもっと良い仕事をしなければならないと思う」 「これは批判ではなく、チームのマインドセットとして、毎朝出社して昨日よりもいい仕事しよう、自分たちのやっていることを0.01秒でも向上させようとする必要がある、ということだ。こうしたマインドセットはスポーツでは一般的なモノで、もしそれがなければ、我々は死んでいるのと同じだ」 「私はプッシュし続ける。全ての部門で、彼らがあらゆるレベルでパフォーマンスに貢献できる存在であるかをまず確信してもらうよう働きかける。そして、あらゆる分野において、2024年よりもいい仕事をしなければならない」 そして2024年シーズンを総括するよう求められたバスール代表は、チームが成し遂げてきた進歩を誇りに思うとしながらも、14ポイント差でコンストラクターズタイトルを逃したことにもどかしさを感じずにはいられないと語った。振り返ってみると、フェラーリはカナダGPやアゼルバイジャンGP、シンガポールGPなど、いくつかのレースで貴重なポイントを失ってきたのだ。 「良かったが、十分ではない」とバスール代表は言う。 「1年前と比べれば大きな前進だし、全てが良くなった。ピットストップや戦略、信頼性といった面で、我々は良かった。純粋なパフォーマンスという点では、どこも改善されている」 「最終的に14点足りなかったが、80点差、100点差なら悔しさは感じないと思う。どこで14ポイントを失ったのか、私の頭の中には色々な考えがあるけど、それが現実だ」 「マクラーレンにもいくつか問題があったし、来年はもっといい仕事をしなければならないということだ。でも、我々が成し遂げた進歩を誇りに思う」
Filip Cleeren