ショルツ独首相、中国入り-EV含め貿易巡る早急な行動促す方針
(ブルームバーグ): ドイツのショルツ首相が中国訪問を開始した。首相として2度目の訪中でショルツ氏は、差別的な商慣行をやめるよう求める欧州連合(EU)の警告に中国政府は従っておらず、行動がなければ緊張の激化を招き得るというデリケートなメッセージを発するとみられる。
中国国営の中央テレビ(CCTV)によると、ショルツ氏は14日、中国南西部の重慶市に到着。主要な西側諸国の首脳が中国入りしたのは今年初だとCCTVは報じた。
事情に詳しい関係者によれば、ショルツ氏は中国の習近平国家主席に対し、電気自動車(EV)含む貿易関係に大きな影響を及ぼすEUの関税を回避するため、早急に行動する必要があると警告する方針。関係者は部外秘の情報だとして匿名を条件に語った。
EU、中国製EVへの相殺関税賦課に近づく-補助金の証拠「確認」で
関係者によると、ショルツ氏は重慶に加え、上海市と北京市も訪れる予定で、過剰生産能力を削減し、中国以外の企業にも国内メーカーと同じような利点や補助金を与えることで起こり得る貿易戦争を回避することが自国の利益になると習主席や李強首相に伝える見込み。
原題:Scholz Arrives in China on a Mission to Dial Down Tensions (1)(抜粋)
--取材協力:Colum Murphy、Wilfried Eckl-Dorna、Monica Raymunt.
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Michael Nienaber