JR九州新観光列車、「いさぶろう・しんぺい」と組む〝第三の男〟が判明! 関係筋が明かした予想外の正体は…「鉄道なにコレ!?」【第47回】
▽〝第三の男〟の正体は「真っ黄色の車両」 すなわち新観光列車には「いさぶろう・しんぺい」とともに〝第三の男〟、つまり他の1両が加わるはずだ。関係筋に当たったところ、中間車となる2号車にキハ125―24を組み込み、乗車がくつろげるラウンジ車両に改造することが判明した。 キハ125―24が属するキハ125形0番台は、旧新潟鉄工所(現在の新潟トランシスなど)が1993年に製造したディーゼル車両。1987年の国鉄分割民営化で発足したJR九州が、老朽化した国鉄時代に造られた旧型車両を置き換えるとともに、ワンマン運転を可能にして合理化も狙った。鋼鉄製の車体を真っ黄色に塗っており、側面に「YELLOW ONE MAN DIESEL CAR(イエロー・ワンマン・ディーゼルカー)」とローマ字で黒く記されている。車両の略称は「Y―DC125」だ。 ▽0番台はD&S列車初登場 この〝第三の男〟の正体にたどり着く前の筆者の推理は見事に外れた。「いさぶろう・しんぺい」と外観が似ており、同じく国鉄時代に造られたキハ140形になると予想していたのだ。
キハ140形はキハ40形をJR九州が改造し、ディーゼルエンジンを建設機械大手コマツが製造した「SA6D125―HD1」に置き換えた車両。連続定格出力360馬力のエンジンは力強く、九州山地を駆ける勾配区間がある久大線での運用に適していると考えていたのだ。 キハ125形0番台に搭載している旧新潟鉄工所のディーゼルエンジン「DMF13HZ」は、連続定格出力が330馬力にとどまる。ただ、「車両運用の都合で新観光列車に改造することが決まった」(関係者)という。 キハ125形0番台がD&S列車に改造されるのは初めてとなる。宮崎駅と日南線の南郷駅(宮崎県日南市)を結ぶ特急「海幸山幸」はキハ125形400番台と名付けられているものの、2008年に廃止された宮崎県の第三セクター、旧高千穂鉄道から買い取った車両を車籍編入した変わり種だ。 なお、「いさぶろう・しんぺい」のうちキハ47―8159が新観光列車で別府寄りの1号車、キハ47―9082は博多寄りの3号車になることも分かった。