JR九州新観光列車、「いさぶろう・しんぺい」と組む〝第三の男〟が判明! 関係筋が明かした予想外の正体は…「鉄道なにコレ!?」【第47回】
JR九州が久大線を走る新たな観光列車を2024年春に導入することを発表し、同社の幅広い車両を手がけてきた水戸岡鋭治氏に代わるデザイン会社がどんな姿を生み出すのか注目を浴びている。観光列車「いさぶろう・しんぺい」の現有車両を改造して使うことが判明しているが、3両編成となる新観光列車には1両足りない。そこで人名に由来する「いさぶろう・しんぺい」とタッグを組む〝第三の男〟をJR九州の関係筋に当たったところ、筆者の予想外だった正体を突き止めた。(共同通信=大塚圭一郎) 筆者が本稿に関連して今夏お薦めの鉄道旅行を音声で解説しています。共同通信Podcast「きくリポ」を各種ポッドキャストアプリで検索いただくか、以下のリンクからお聞きください。 https://omny.fm/shows/news-2/31-3 【D&S列車】JR九州の観光列車の愛称で、「デザイン・アンド・ストーリー列車」を略した呼び方。「D」は特別な「デザイン(Design)」、「S」は沿線地域に伝わる歴史や伝説などの「ストーリー(Story)」を指しており、「デザインと物語のある列車」という意味を込めている。現在は11列車あり、日本国有鉄道(国鉄)時代に造られた非電化区間でも走れるディーゼル車両を改造した列車が大部分を占めている。1922年に製造された蒸気機関車(SL)の8620形を使った列車で、現在は鳥栖(佐賀県鳥栖市)―熊本間を走る「SL人吉」は2024年3月23日が最終運行日になると発表されている。
▽福岡・大分DCに合わせて導入 JR九州は2023年5月10日、JRグループと自治体などが手がける大型観光企画「福岡・大分デスティネーションキャンペーン(DC)」の開催に合わせて久大線経由で博多(福岡市)―別府(大分県別府市)間を結ぶ新たな観光列車を2024年春から運行すると発表した。 「D&S列車」と呼ばれるJR九州の観光列車の一つとなり、コンセプトは「ゆふ高原線(久大線の愛称)の風土を感じる列車」。木曜を除く週6日に片道ずつ運転し、月曜、水曜、土曜が博多発別府行き、日曜、火曜、金曜が別府発博多行きとなる。博多―別府間の所要時間は約5時間と、D&S列車の先駆けとなった特急「ゆふいんの森」が3時間半以内なのに比べて長い。 車両のデザインを手がけるのは、高級民泊施設「萌蘖(ほうげつ)」(鹿児島市)を運営するデザイン会社「IFOO(イフー)」(鹿児島市)。D&S列車や豪華寝台列車「ななつ星in九州」を含めてJR九州の車両デザインを担ってきた水戸岡氏から世代交代し、どのような車両が生み出されるのかに関心が集まっている。