有村架純と脚本家・岡田惠和が語るドラマ「さよならのつづき」での新たな挑戦
――岡田さんは今回、ハリウッドで行われたバイブルワークショップにも行かれたそうですね。
岡田:世界に通用するキャラクターとは何かというレッスンを受けた後、ハリウッドでショーランナーとして長年活動してきた方に書き上げたプロットを見せてトークセッションをしたりしました。Netflixの仕事は初めてでしたが、今回は全てにおいて新鮮でした。早く脚本を書き始められたことも、脚本を全部書いてから撮影に入れたことも新鮮でした。いつもの連続ドラマは、撮影と並行して脚本を書くことも多く、できあがった映像を見ながら少し脚本にフィードバックしていく、ということもあったんですけど、それは今回はありませんでした。でも、撮影に入る前に、何度も直せる時間もあって、それが楽しかったですね。
――NHKの朝ドラ「ひよっこ」からご一緒されている黒崎博監督にとっても、新しい試みが多かったのではないかと思うのですが、有村さんが撮影現場で何か感じられたことはありましたか?
有村:「ひよっこ」のときも、「映画 太陽の子」のときも、黒崎さんは自分の明確なイメージを持って演出されているという方だと思っていました。でも今回は、いろんな意見を受け止めたり、現場で生まれるものをより細かくキャッチして、一緒に作っていこうという感じを受けました。今回、黒崎監督だけでなく、撮影監督も美術監督もいらっしゃったので、現場には3人の監督がいるような感じがありました。そういう撮影も、黒崎監督も初めてだったのではないかと思います。ワンシーン撮るごとに、3人でこの画はいるのかどうかということを意見交換しながら撮影していたので、きっと柔らかい姿勢で臨まれていたのかなと想像しました。
「岡田さんの作品には人柄とか生き様みたいなものがにじみ出ている」(有村)
――長い準備期間に有村さんと岡田さんのお2人が直接この作品についてお話しされたことはあったのでしょうか。