【バレー】バレーボール女子、日本と同じB組、ブラジルがケニアに快勝 パリ五輪
攻撃中心のメンバーを組んだブラジル
ブラジルは、直前のネーションズリーグを予選リーグ全勝で首位通過したものの、4位に終わったチームの落胆は大きかった。そこから徹底的に反省点を洗い出し、メダル奪回の覚悟をもって臨んできた。12人のメンバー発表を見て、あれっ? と思った人が多いのは、今年ほとんど出場のなかったOPロレンネ(元埼玉上尾メディックス)が入ったことだ。彼女はシーズン初めに捻挫をして、ずっと国内でリハビリやトレーニングに努め、あえて遠いアジア方面の試合に帯同しなかっただけで、特に秘密兵器として登場したわけではない。ベテランらしい落ち着きで守備固めをしていたOHプリ・ダロイトが外れたのは残念だが、ロザマリアとタイナラが左右どちらのポジションもいけるとなれば、より攻撃力のあるメンバーが選ばれたのも納得できる。 やはりブラジルを崩すのは、日本のサーブが鍵になるだろう。OHのガビの対角に入るアナ・クリスチーナかベーグマンのレセプションをどこまで崩せるか。この二人は試合中に明らかにジャンプが落ちる場面があるので、しっかり狙ってブロックで押さえたい。ミドルの攻撃を止めるのは至難だが、ワンタッチを取って切り返したい。ブラジルは二人のセッターどちらが出てもスピード感のある試合運びにそん色はない。ただし、ロベルタは185cmあるので、ブロックが高くなる。日本は引いてしまえば向こうの思うつぼ。臆することなく攻めの姿勢を貫きたい。
1カ月前に監督交代のケニア
ケニアは東京五輪のあった2021年より、国際バレーボール連盟(FIVB)のエンパワーメントプログラムという、資金援助やスタッフの派遣などで技術面の向上を支援するプログラムを利用し、ブラジル人のモウラ監督が指揮を執った。ブラジル国内で長期の合宿を組み、クラブチームやアンダーカテゴリーチームとの練習試合で経験を積み、2022年の世界選手権で24チーム中19位、昨年のアフリカ大陸選手権優勝など着実に力をつけてきたところであった。しかし、6月末に監督交代。「エンパワーメントプログラムを継続しないというケニア連盟の決定を尊重します。この数年でトレーニングのやり方をうまく伝授できたと思います。自分の仕事に満足しています」とモウラ監督はチームを去った。ムナラ新監督は、7月はじめのチェレンジカップ1試合を指揮して、五輪の舞台にやってきた。ナショナルチームの監督は、2018年の世界選手権以来となる。まだまだチームに粗さはあるが、OPパメラという攻撃の軸もあり、全員のあのパワー、コート内のいい動きも多く見られた。パリ五輪で強豪との対戦を経験し、まだまだ伸びしろのあるチームだ。
日本女子の試合予定(日時は日本時間)
8月1日 午後8時 対ブラジル 8月3日 午後8時 対ケニア
唐木田 真里子