タネまきが苦手な人でもきれいまくことができます!来年の野菜作りに向けて4つのルールを覚えよう
菜園家のみなさん! 今年の栽培はいかがでしたか? この1年は、猛暑に台風と悪条件が重なりました。うまくいかず、「どうせ来年も失敗しそう......」と不安に思う方も多いかもしれませんね。でも、大丈夫です! 育たない理由を知り、それを解決する「技」を愚直に行えば、しっかりと野菜は応えてくれますよ。さぁ、畑の問題を解決しましょう! 『やさいの時間』12・1月号掲載「菜園のお悩み 達人の技で解決!」の中から、タネまきの技を紹介します。
タネがなぜか発芽してくれなかった
【お悩み】せっかくタネをまいたのに、なぜか発芽してくれません。まけば勝手に出てくるものじゃないんですか? 私のまいたタネが、弱いタネだったのかなぁ? タネまきは、どうしても精密な作業が求められますので、苦手という方も多いですね。それでも次の4つのルールを覚えておけば、誰でもきれいにまくことができますよ! なかでも絶対に守ってほしいのは、まき穴は必ず空き容器などを押しつけてあけること。畝の土をえぐり取って穴をあけるのは、畝に凹凸ができるのでNGです。空き容器がない場合は、指を第一関節まで押し込んで、1粒ずつまき穴をあけてもOK。 また、最後には鎮圧を行い、タネと土を密着させると発芽率がアップします。覆土した土の湿り具合によって、鎮圧の強さは調整しましょう。
タネまきは精密に! 美しい点まきのルールをお教えします
【ルール1】株間の目印をつける 支柱を添えてまっすぐな列を作る。その列に沿うよう、メジャーや手ばかりで株間(かぶま)を測り、等間隔に目印の穴をあけていく。
【ルール2】押しつけてまき穴をあける 必ず空き容器などを押しつけて、まき穴をあける。まき穴が深くなりすぎないよう注意。
【ルール3】乾燥しきってない土で覆土する 畝の外から土を持ってきて、まき穴よりほんの少しだけ多めの量をかぶせる。土の表面が乾いているときは、表面の土をよけて湿った土を覆土する。
【ルール4】力を調節して鎮圧する 指の腹全体を押しつけ、タネと土を密着させる(鎮圧)。覆土した土が乾燥していたらやや強めに、雨が降ったあと湿りすぎていたらふんわり添える程度に。鎮圧の力を調節すると発芽率アップ。
発芽しない原因は、タネの「まき忘れ」の可能性も! 笑い話のようですが、けっこうよくある失敗です。対処法として、すべてのまき穴にタネをまいてから、覆土は最後にまとめて行うようにしましょう。これなら、各穴にまき忘れがないか確認できて安心です。 教えてくれた人/加藤正明(かとう・まさあき) 農業体験農園園主、東京都指導農業士。野菜作りの達人として、『やさいの時間』の菜園の栽培管理も担当する。著書に『かゆいところに手が届く! 野菜作り 達人のスゴ技100』(NHK出版)など。 ●『やさいの時間』2024年12・1月号「菜園のお悩み 達人の技で解決!」より