ヒズボラ指導者、アサド政権崩壊でシリア補給ルート喪失認める
[ベイルート 14日 ロイター] - レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの指導者カセム師は14日のテレビ演説で、アサド政権崩壊によってシリアを通じた軍需物資補給ルートを失ったと認めた。 ヒズボラは2013年からシリア内戦に介入してアサド政権を支援。一方でイランからの武器などの輸入について、シリアやシリア経由イラクといった経路を利用してきた。 カセム師は「現時点でシリアを通過する軍需物資補給ルートを喪失したのは間違いない」と語ったが、抵抗運動全体としては些細な問題だと強調。「(シリアの)新体制発足で補給ルートが再び正常化してもおかしくないし、われわれが別のルートを検討する可能性もある」と付け加えた。 アサド政権を打倒した旧反体制派に関してカセム師は、まだヒズボラとしてはっきりとした態度は決められないとしつつも、レバノンとシリアの政府および国民は協力し続けることができるとの期待を示した。 その上で「(シリアの)新しい支配勢力はイスラエルを敵とみなし、関係正常化など図らないで欲しい」と述べ、ヒズボラとシリアの関係に影響を与えるのは主にこの問題になると指摘した。