豪邸建築家・池貝知子さんも感動!フランク・ロイド・ライトが設計した「世界一の豪邸」とは?
建築空間はもとよりインテリア、その空間に置かれる小物1つにまで繊細に心を配り、常にクライアントファーストの姿勢を崩さない池貝さん。 数多のクライアントから絶対的信頼を得ている豪邸建築家の池貝さんが感銘を受けた「世界一の豪邸」を伺いました。 【写真で見る】建築家・池貝知子さんが選んだ「世界一の豪邸」はフランク・ロイド・ライトの傑作住宅!
池貝さんが選んだ”世界一の豪邸”は「落水荘」(アメリカ)
「1935年竣工。ペンシルベニア州のピッツバーグから南東に80kmほどの場所にあり、エドガー・カウフマンの別荘として建設され、当時の文化人や政財界の人と集っていました。私は15年くらい前にはるばる訪問しました。写真で見るより、天井が低くこぢんまりしていますが、自然の取り込み方、人との距離感や家での楽しい生活を想像すると素晴らしく、80年以上経った今でも人間にとってのいちばんの居心地のよい家なのではないかと思います。また保存するための財団があり、日々とても大切にメンテナンスしている姿に感銘を受けました」
設計者は近代建築の巨匠!フランク・ロイド・ライト
フランク・ロイド・ライト(1867-1959)は、アメリカのウィスコンシン州出身。 ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエと並んで近代建築の近代建築の巨匠として知られています。この「落水荘」をはじめ2019年に世界遺産に登録されたニューヨークの「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」、日本でも「帝国ホテル二代目本館(現在は博物館明治村に一部移築保存)」や「自由学園明日(みょうにち)館」などを手掛けました。浮世絵コレクターでもあり、日本と縁の深い建築家の1人です。
池貝さんにとっての「豪邸」とは?
「『豪邸』といっても単に贅を尽くすというわけではなく、そこに住む人がいかに自分を解放し、リラックスして明日への英気を養える場所であることが大前提。そのために庭があり、アートや家具、そしてBGMがある。そして、それらが調和して、引き立て合って家という環境になるのだと思います」 (モダンリビング237号掲載)