花園ラグビー場第2改修案に合意、FC大阪と東大阪市 観客席5千席に、電光掲示板も設置
サッカーJ3のFC大阪が花園ラグビー場第2グラウンド(花園第2、約1300席)に観客席を増設し大阪府東大阪市に寄贈する計画をめぐり、FC大阪は23日、観客席を5千席とした上で電光掲示板を設置することなどを柱とした改修案で東大阪市と合意に達し、再協定を締結した。寄贈の期限は令和10年3月とした。 FC大阪は花園第2を本拠地とする考えだが、花園第2は観客席不足で、Jリーグの基準を満たしていない。このため、改修し市に寄贈するとの条件で第1グラウンド(花園第1、約2万7千席)を本拠地として暫定使用することが市によって認められている。令和元年の協定では、寄贈の期限は3年12月。その後5年3月に延長されたが、当初の計画に基づく50億円前後の改修費用を捻出できず、市側と協議が続いていた。 この日、同市役所で記者会見したFC大阪の近藤祐輔社長は「お約束を実行できておらず、申し訳ない」と謝罪。「われわれに寄贈をしないという選択肢はない」と強調したものの、計画の見直しによって算出した改修に必要な額を明らかにしておらず、実現にはまだ不透明感も残る。 FC大阪側は、チームの自己資金とスポンサーからの提供資金で改修費全体の約7割、金融機関からの融資で約2割、サポーターらからのクラウドファンディングで残り約1割をまかなう計画だと説明している。 会見に同席した野田義和市長は「一日も早い着工を望む」とした上で、来年6月までに寄贈計画の進捗(しんちょく)がみられない場合、花園第1の暫定使用を認めない方針を改めて強調した。