亀田興毅、電撃移籍も日本で試合のできない公算大
亀田ジムは、大竹重幸トレーナーを新会長に据え、東日本ボクシング協会に新規ジム申請を行っていたが、東日本ボクシング協会がそれを却下。WBA世界バンタム級王者、河野公平 vs 亀田興毅のタイトル戦を8月末に実現するためには、早急の国内ライセンス復帰が不可欠で、もう移籍しか道筋がなくなっていた。 しかし、今回の電撃移籍がイコール、ボクサーライセンスの再交付、という流れにはスンナリとは進まない。JBCの秋山弘志・理事長は、「資格審査委員会を開いて、慎重に検討していくこと。今の段階でコメントや見解は出せない。この謝罪文にはボクシング関係者と皆様とあるが、この関係者にJBCも含まれているんでしょうか?」と困惑した様子で疑問を投げかけた。 JBCは、すでに亀田3兄弟の国内移籍に関して「移籍先は、実績と信用のおけるジムでないと認めない」というガイドラインを明らかにしている。過去に世界戦開催の実績があることや、管理責任の持てる経営体制が整っている名門ジムであることなどが、その条件とされていた。名義貸しなどといった“偽装移籍”が、再び問題を起こす温床になりかねないことを危惧して、再発防止のクサビを打っていた。この日は、慎重な発言に終始した秋山理事長に「以前に定めた亀田3兄弟の移籍先のジムに関する、実績と信用のあるジムという条件は変わっていないのか?」と質問すると、「それは資格委員会で出た結論で何も変わっていない」と断言した。 新興のユナイテッドジムには、世界タイトル戦を開催した実績はなく、三好会長に実績はあるといえど、JBCが定めた『移籍可能なジム』の条件はクリアしていない。JBC内でも「ユナイテッドって、どこにあるジムで、選手は誰がいるのか?」という声が飛び交ったほどの“無名ジム”で、そのジムの成り立ちの経緯から見ても、亀田ジムの“仮住まい”となってしまう危険性があって、JBCが国内のボクサーライセンス交付を認めない可能性が高い。