年金だけで生活する高齢者世帯は約4割。65歳以上「退職済み」夫婦世帯の貯蓄額や生活費はいくら?
老後の収入源「国民年金・厚生年金」平均でいくら貰える?
厚生労働省年金局が公表する「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金・厚生年金それぞれの平均月額は以下のようになることが分かりました。 ●【国民年金】平均月額と受給額ごとの人数分布 国民年金の平均月額 ・全体:5万6316円 ・男性:5万8798円 ・女性:5万4426円 受給額ごとの人数(男女全体) ・1万円未満:6万5660人 ・1万円以上~2万円未満:27万4330人 ・2万円以上~3万円未満:88万1065人 ・3万円以上~4万円未満:266万1520人 ・4万円以上~5万円未満:465万5774人 ・5万円以上~6万円未満:824万6178人 ・6万円以上~7万円未満:1484万7491人 ・7万円以上~:178万3609人 国民年金の平均月額は、全体で5万6316円です。男女別に見ても差はほとんどありません。 また、受給額のボリュームゾーンは「6万円以上~7万円未満」となっていました。しかし、この金額だけで老後の生活費を賄うのは難しいと言えるでしょう。 続いて、厚生年金の平均月額についても見ていきます。 ●【厚生年金】平均月額と受給額ごとの人数分布 厚生年金の平均月額(※厚生年金の平均月額には国民年金を含む) ・全体:14万3973円 ・男性:16万3875円 ・女性:10万4878円 受給額ごとの人数(男女全体) ・1万円未満:6万1358人 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人 ・16万円以上~17万円未満:104万730人 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人 ・18万円以上~19万円未満:101万554人 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人 ・29万円以上~30万円未満:7351人 ・30万円以上~:1万2490人 厚生年金の平均月額は、全体で14万3973円です。国民年金の場合とは異なり、男女別に見ると約6万円の金額差が生じています。 また、「10万円以上~11万円未満」が受給者の多いボリュームゾーンとなっています。とはいえ、受給額は1万円未満から30万円以上まで幅広く、国民年金よりも個人差が大きく見られます。 厚生年金は、現役世代のうちに毎月報酬に比例した保険料を納め、その金額によって老後の受給額が決まる仕組みのため、働き方や加入期間によって金額差が生じやすくなるという訳です。 そのため、平均額だけでは、自分自身が受け取る年金の目安を把握することは困難です。より自分の状況に合った年金額を知りたい場合には、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用することをおすすめします。 次に、老後の出費はいくらかかるのか、65歳以上・無職夫婦世帯の1ヵ月の生活費についてチェックしていきましょう。