はやぶさ2、今後の運用は? JAXA会見(全文1)28~30日に次回運用
今後の運用計画に遅れは生じない
これを気付いたあとに、それであればわれわれの選択肢はまったく減ってないと。そのために、これ、アボート来たのは5月16ですけれども、そのあと土曜、日曜と「はやぶさ2」のサイエンスチーム、それから工学チームがそういうデータが取れているならこういう解析ができるということで、タッチダウンの第1回と同じレベルの解析を回して、取得されたデータからタッチダウンの可能性、可能そうなエリアというのを見いだすことができました。結果としてアボートによりターゲットマーカは投下できなかったものの、人工クレーター付近を撮影できて、その評価ができたということで、今後の運用計画に遅れは生じないということができております。 具体的にちょっとどういう画像が撮れたかというのをお示ししたのが11ページになります。11ページ左側が先に撮れた絵ですけども、これでクレーターをまずポイントしていただけますかね。その辺りですね。今マウスポインターで示している辺りがクレーターです。これ、高度500メートルですので解像度として5センチメートルで画像が取得できています。きれいにクレーター本体が写っているのが見ていただけるかと思います。 われわれが設定していたタッチダウン候補地点というのはこの周辺に散在していますので、これが1枚の絵に、これ高解像度なので、1枚の絵に全てのタッチダウン領域が全部入っているわけではありませんが、数枚の画像を全部合わせるとタッチダウン地点が全部網羅されていたということになります。右側はその3分後に撮った、少し高度が高い、高度600メートルからの画像で、これは、今度はクレーターがやはり写っていますが、クレーターより少し北側の領域まで含んで写っているということになります。 ちなみに今までS01とかC01というエリアをご説明していましたが、そのS01という、もともとPPTD-TM1運用で狙っていた領域は左側の写真の右下の領域ですね。今マウスポイントされている、ここにターゲットマーカを落とそうとしていました。上昇経路が、なんて言うか、絶妙に斜めだったおかげで、クレーターの上空を通りながら撮影することができたということになっております。 12ページはそこに分かりやすいようにエリアの名称を書いたものになります。以前からお示ししている3つのエリアですね。クレーター本体を含むC01というエリア。それからその南側にある前回狙っていたS01というエリア。それからもう1つ北側にあるL14というエリア。この3つが写っております。