はやぶさ2、今後の運用は? JAXA会見(全文1)28~30日に次回運用
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日午後、記者会見を開き、小惑星探査機「はやぶさ2」による小惑星「リュウグウ」への降下運用の結果と、今後の方針を説明した。 【動画】はやぶさ2、小惑星への降下中止で今後の観測は? JAXAが会見 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「はやぶさ2、小惑星への降下中止で今後の観測は? JAXAが会見」に対応しております。 ◇ ◇
登壇者の紹介
司会:本日はお集まりいただきありがとうございます。定刻になりましたので、小惑星探査機「はやぶさ2」記者説明会を開催します。まず初めに登壇者を紹介いたします。皆さまより向かって右側から、JAXA宇宙科学研究所「はやぶさ2」プロジェクトチームミッションマネージャ、吉川真。そして同じく「はやぶさ2」プロジェクトチームプロジェクトマネージャ、津田雄一。2名です。私は本日の司会進行を担当いたします広報部報道・メディア課長の【ムラカミ 00:01:51】でございます。よろしくお願いいたします。それでは説明をお願いします。
降下観測運用の概要
吉川:本日もいらしていただきましてどうもありがとうございます。では早速ご説明に入っていきたいと思います。資料のほう、表紙をめくっていただきまして、今日のテーマは前回行いました低高度降下観測運用、記号ではPPTD-TM1と呼んでいますが、これの結果についてご報告いたします。あと今後の運用方針についてのご報告ということになります。 3ページ目は目次ですので省略いたしまして、4ページ目もいつもと同じようなページですので省略いたしまして、5ページ目、これは今回は変えました。これまでずっと使っていたんですが、クレーターをつくる運用まで終わりましたので、一応終わったところは日付を入れた、このような新しいスライドに変えてあります。一応、終了と書いてあるところまでが終わったということになります。 次のページ、6ページ目ですね。現状ですが、5月の14から16にかけて低高度降下観測運用、PPTD-TM1というのを行いまして、一応、高度約50メートルまで降下したんですが、そこで自律的に探査機のほうはアボートしてしまいました。これについて今日その原因等を詳しくご説明したいと思います。探査機のほうは17日にホームポジションに戻りまして、探査機自体は全然問題なく健全な状態であります。 さらにその後、今回の結果を詳しく解析して、今後の運用の検討を進めましたので、これも今日ご説明しますが、アボートというと何かネガティブなことだと思われるかと思うんですが、結構今回の観測運用で新しい結果も出ていますので、そこら辺もぜひご理解いただければと思います。では7ページ目からになります。 じゃあ、私のほうでやりますけれども、まず最初の7ページ目はまとめです。一応読みますと、低高度降下観測運用、これを5月14から16日に行ったということと、探査機の運用そのものは予定どおりです。5月14日は準備運用、5月15日の12時31分から、これは機上の日本時間ということになりますけれども、降下を開始して。降下もこれ、いつもと同じように秒速40センチで降下を開始した。これはいつもとまったく同じです。 そのまま途中で減速をしますけれども、高度50メートルまでは順調に予定どおり降下をして、16日の11時41分ですけれども、これも日本時間です。高度約50メートルになったときに探査機は自律判断によって上昇に転じたと。これはノーマルアボートと呼んでいます。次の日の11時ですね、17日11時にホームポジションに復帰したということになります。