不動産業界に押し寄せる「再エネ化の波」が追い風の5銘柄
ヒューリックが銀座8丁目で開発した、日本初の耐火木造12階建て商業施設(写真:編集部撮影)
都内の駅近接ビルを中心に好物件を多数保有する不動産会社、ヒューリック(3003)は9月8日、太陽光発電設備の開発を完了したと発表した。国内で初めて、非FIT(再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用しない)の太陽光発電設備を自社開発し、グループで使用する電力の100%再エネ化を達成した。 同社は2019年に、事業活動に必要なエネルギーを100%再エネとすることを目標とする国際的な企業連合「RE100(Renewable Energy 100%)」に加盟。非FIT太陽光発電設備の新規開発を進めてきたが、当初計画の2025年より2年前倒しでの達成となった。 ヒューリックは現在49カ所で、発電容量にして約60メガワットの非FIT発電を行っている。これによって、同社グループの年間電力消費量45ギガワット(2023年5月現在)を賄うことができるという。 非FIT太陽光発電設備で発電した電力は、子会社の小売り電気事業者(PPS)が買い取り、同社グループに供給している。このような自社開発かつ自社PPSから全量供給する「自社完結型コーポレートPPAモデル」による電力100%再エネ化も、国内初となる。今後はさらに2029年までに同社保有の全建物の100%再エネ化を目指す。
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野津 滋