「オオタニが映ったらチャンネルを変えるよ」大谷翔平が消えた“エンゼルスの今”…40年超のエンゼルスファンが語った“怒り”「恋人を奪われた気持ちだ」
「元恋人が悪いヤツと付き合っている」
チャック氏の口調が徐々に熱を帯びてくる。「この気持ち、何て表現すればいいかな……」。しばし黙考したのちに、こう続けた。 「思いを寄せていた人、あるいは未練ある元恋人がいたとして、その人が本当に我慢のならない、悪いヤツと付き合うことになった……その交際シーンを目前で見せつけられているような心境だよ。もちろんカジュアルなファンは昨年までと変わらずにオオタニを応援するかもしれない。だけどチームのためにお金と時間を費やしてきた長年のファンとしては、彼を心から応援することはできないんだよ」 ポストシーズンでどのチームを応援するのか尋ねると即答だった。 「簡単だよ。パドレスを応援していたし、今はメッツだ。オオタニは打ってもいいさ。だけど、彼のチームが勝つというのだけは勘弁してほしいな」 チャック氏を取材した10月16日は、ドジャースとメッツのリーグ優勝決定シリーズ第3戦があった。8回表にライトスタンドへ、大谷が特大3ランホームランを放ったゲームである。ニューヨークの夜空に、勝敗の行方を決定づけるムーンショットが放たれた瞬間――チャック氏の、長年のエンゼルスファンの、やり場のないため息が聞こえてくるようだった。 <続く>
(「メジャーリーグPRESS」田中仰 = 文)
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