東海テレビのドキュメンタリー番組に反発 名古屋・河村市長が定例記者会見で
名古屋市の河村たかし市長は31日、市役所で定例記者会見に臨んだ。前日に放送された、自身の市長選挙や愛知県知事に対するリコール運動を追った東海テレビのドキュメンタリー番組に対して「あまりにひどい」と反発。BPO(放送倫理・番組向上機構)への申し立ても検討していると述べた。 【動画】東海テレビのドキュメンタリー番組に反発 名古屋・河村市長が定例記者会見で
番組内の大村知事発言に不満
番組のタイトルは『大名古屋狂詩曲(ラプソディー)』で、30日午後に東海地方で放送された。 大村秀章・愛知県知事に対するリコール運動が署名偽造事件に発展する中、市長選で4期目の当選を果たしたものの、大幅に得票を減らした河村市長を密着取材。河村たかし氏のこれまでの政治家人生を検証しつつ、署名偽造事件の背景も探り、さらには民主主義についても考えようという約1時間のドキュメンタリー番組だった。 番組では、署名偽造事件に対して河村市長の説明責任を求める市民の声や、名古屋城木造復元などの施策が当初の予定通りに進んでいない現状を指摘。終盤には大村知事のインタビューが盛り込まれ、「名古屋城については自分(河村市長)が市長をやっているときにテープカットをしたい、自分が胸を張りたい…要は政治的な名誉欲だけで進めている」「2010年に(市議会リコールなど)あれだけの活動をした方が、自分のことだけを考える政治家に変わり果てていった」などの発言が流れた。 河村市長は定例記者会見の冒頭に発表事項を説明した後、自らこの番組について言及。「政治やってますから余程の批判も受けますけど、僕を批判する人の言葉をそのまま使うとは」などと不満をあらわにした。自身でメモしたという大村知事の発言部分を読み上げ、「名古屋城(木造復元)は政治的、私的な欲のためにやっているわけではありません」「テープカットを僕が市長としてやりたいなんて言ったことはないと思う」などと否定、「僕を応援してくれている人もいるので、これで黙っとったら申し訳ない。BPOにどう言うか検討しております」と話した。