【バイタルエリアの仕事人】vol.36 中谷進之介|なぜ“居心地が良い場所”を離れる決断をした? 新天地・G大阪での並々ならぬ覚悟
「毎日毎日、自分自身のベストを出していきたい」
長年、最終ラインを牽引し、副キャプテンも務めた愛着のあるクラブを離れ、27歳で新たな挑戦へ。 新天地では、もちろんスタメンが確約されているわけではなく、熾烈なポジション争いも待っている。中谷はなぜ、厳しい環境に身を置く決断をしたのか。そこには並々ならぬ覚悟があった。 ――◆――◆―― やっぱり名古屋に5年半もいて、自分だけじゃなく、家族も現状に満足している状態にあった。グランパスはすごく居心地が良い場所だったんです。でも逆に居心地が良いまま、ここに居続けていいのか、という気持ちもあった。 あとは新しい環境に身を置くことで、自分自身のステップアップにもなるかなと思ったし、自分のレベルを上げるきっかけになると考えて移籍を決めました。とくに名古屋時代のチームメイトや家族から何かアドバイスがあったからではなく、こういう決断に関しては、常に自分自身でしっかり考えて決断しています。 加入前のガンバの印象は、ビッグクラブだということ。ただ、この5、6年は思うように結果が出ていなくて、いつも苦しんでいるイメージだった。去年も本当に失点数が多かったので、そこを変えたいと思ったのも飛び込んできたひとつの理由としてありますし、自分がここに来て、それをどれだけ減らせるかというのは、やってみたいと思っていました。 実際に移籍してみて、チームの雰囲気は素晴らしかった。みんなすごく意欲的に練習に取り組んでいますし、インテンシティもとても高いし、チーム全体でしっかりまとまりながらやっているので、とても良い雰囲気でできている。そのなかで、自分もみんなともなるべくコミュニケーションをとるようにしています。 ポジション争いも一からにはなりますが、それはどこのチームに行っても同じ。しっかりライバルとも戦っていかないといけないし、毎日毎日、自分自身のベストを出していきたい。それで監督に選ばれて試合に出られれば、結果を出してアピールする、という強い気持ちは持ち続けたいと思っています。 ※後編に続く。次回は1月31日に公開予定です。 取材・構成●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)