痛みの原因は生まれつき!?予想外すぎる股関節の痛みの原因とは
毎週木曜日の『CBCラジオ #プラス!』では、多治見スマートクリニック整形外科専門医の福田誠先生が健康に歩くための情報を紹介しています。7月25日の放送では、股関節について取り上げました。股関節が痛む、驚きの原因が明らかになります。
変形性股関節症
歩くためには大事な関節のひとつである股関節の軟骨がすり減り、股関節が変形する病気を変形性股関節症と言います。 これにかかると関節の痛みが出て歩きにくくなったり、関節の動きが悪くなるため靴下が履けなくなるなどの障害が。 また軟骨が減ると脚の長さが変わり、徐々に歩きにくくなってしまうなど、長い時間かけて起こる関節症です。
意外過ぎる原因
股関節が痛む原因は一体何でしょうか? 股関節と同じく、歩くために重要な膝の場合は加齢などが原因ですが、変形性股関節症の原因は、なんと生まれながらにして決まっていることが多いとか。 股関節は球関節としても知られており、丸いたこ焼きの頭のようになっている骨頭と、骨にあるお椀のような形の臼蓋が組み合わさってできています。変形性股関節症の原因の多くは、この臼蓋のお椀の形が生まれつき浅いため、股関節の安定性が悪くなるということです。 これを先天性股関節脱臼といい、生まれた時に母親のお腹の中で股関節が外れて生まれてくる赤ちゃんもいるんだとか。 日本では半数以上の赤ちゃんが生まれつき臼蓋の関節が浅かったり、股関節の一部が脱臼している状態で生まれるそうです。
症状はいつから?
先天性股関節脱臼の症状は若い頃にはまだ出ません。 しかし不安定な状態ではあるため、こどもの頃にかけっこが遅かったり、股関節が硬いなどの症状が現れます。そこから早い人だと40代で股関節に違和感や痛みが生じて整形外科に受診し、病気が発見される方が多いとのこと。 医師から先天性であることの説明を受けて「そうだったの?」と驚く患者が多いという印象を福田先生は持っています。
家族はどうだった?
変形性股関節症の原因のほとんどが生まれつきとのことですが、遺伝や性別によっても可能性が左右されるそうです。 実は女性がかかりやすい変形性膝関節症以上に、股関節の痛みは女性に多い傾向があるんです。患者の8割以上が女性とも言われます。福田先生の多治見スマートクリニックでは9割の股関節患者が女性。また、母親が股関節の手術を受けた女性の方はその傾向が強いとされています。 福田先生は「そういえばおばあちゃん、股関節の手術受けていました」という患者を診てきたそうで、それに該当している方はもしかすると将来股関節に悩むかもしれません。 股関節の痛みの原因のほとんどは生まれつき。こどもの頃、かけっこが遅かったり股関節が硬いと言われた経験はありませんか? (ランチョンマット先輩)