開業資金を「生活費〇ヵ月分」で計画すると失敗する理由 (横須賀輝尚 経営コンサルタント)
■お金を使う習慣を変えよう
先ほど、生活費の話が出ました。 もし今あなたが給料をもらう身だったとしたら、その給料を食費や遊興費に充てているはずです。しかし、あなたが独立開業する決意が本当にあるならば、できれば「今の生活費」の中から削除できるものは削除しておきましょう。 あなたにも趣味などがあるかもしれませんが、毎月必要のないお金が出ていくことは、ビジネスにとってよいことではありません。わかりやすくいえば、しばらくは贅沢をやめよう、ということです。 今でこそ、私もたくさんの趣味があります。元々ゲームや漫画が好きな好事家なのですが、開業から4年間、心に余裕ができるまでは一切のゲームを控えました。今となれば仕事に精を出し、空いた時間をゲームに充てることは楽しみになりましたが、開業からしばらくはお金の使い方に関しては徹底しました。 細かいことをいえば、外食をしない、自動販売機で飲み物を買わない、無駄な電源を入れない、ビジネス以外の洋服は買わないなど、修行僧ともいえるような生活をしていました。そうすると、人間の習慣とは面白いもので、最初はつらいこともありますが、慣れればそれが当たり前になります。 生活レベルを上げるのは簡単ですが、落とすのはその倍以上難しいといわれています。あなたが開業前なら、将来の夢のためにぜひお金の習慣を変えてみてください。 横須賀輝尚 パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役/特定行政書士
【プロフィール】
1979年、埼玉県行田市生まれ。専修大学法学部在学中に行政書士資格に合格。2003年、23歳で行政書士事務所を開設・独立。2007年、士業向けの経営スクール『経営天才塾』(現:LEGAL BACKS)をスタートさせ創設以来全国のべ2,000人以上が参加。著書に『プロが教える潰れる会社のシグナル』(さくら舎)、『会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業』(さくら舎)、『資格起業家になる! 成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方』(日本実業出版社)、『お母さん、明日からぼくの会社はなくなります』(角川フォレスタ)、他多数。