前日本記録保持者となった野口みずきさん 前田穂南の激走を称える「ワクワクして興奮しっぱなし」/大阪国際女子マラソン
◇第43回大阪国際女子マラソン(1月28日/大阪・ヤンマースタジアム長居発着42.195km) 前田穂南と野口みずきの通過タイムを比較しよう! MGCファイナルチャレンジを兼ねた大阪国際女子マラソンが行われ、前田穂南(天満屋)が19年ぶり日本新記録となる2時間18分59秒で2位に入った。 2004年アテネ五輪金メダリストで、前の日本記録(2時間19分12秒/2005年)を持っていた野口みずきさんはレース後の記者会見に応じ、「前田さんの内容は素晴らしかったです」と称えた。 自身はテレビ解説者として中継車に乗り、前田の走りを間近で見守った。中間地点で飛び出した前田の走りっぷりに「ワクワクして興奮しっぱなし。自分でペースを作る度胸を見せ、世界に近づく走りでした」と賛辞を送る。 2時間18分51秒の大会新で優勝したウォルケネシュ・エデサ(エチオピア)に、31km過ぎに逆転された後も粘った前田。野口さんは「10秒~8秒ぐらいの差にとどめて、あきらめかったです。その気持ちが記録を生んだと思います」と分析した。 世界では2時間11分台の驚異的な記録が生まれ、アフリカ系選手を中心に2時間16分~18分台の選手が乱立している。「ほかの日本選手もこの記録を刺激にして世界と戦えるようになってほしい」とエールを送る野口さん。自身の日本記録が19年ぶりに更新され「あと1年で昔の“成人式”だった」と冗談めかしながらも、日本女子マラソンのさらなる進化を臨んでいる。「前田さんの記録は風穴を開ける走りでした」と話していた。
月陸編集部