日本のゲーム開発は終わったのか? 主役は家庭用ゲームからスマホゲームに
好調なPS4の一方で、コナミの家庭用ゲームは縮小を発表
今年3月に、コナミが「メタルギアソリッド」シリーズで知られる小島秀夫監督を役員から外しました。小島氏は「小島プロダクション」を率いて、今年9月発売の最新作「メタルギアソリッド5」(プレイステーション4など)の開発を続けています。小島プロダクションの解散も明らかになり、事実上、コナミは家庭用ゲームの開発の規模縮小を進めることを決めたと考えられます。 家庭用ゲームは映像が豪華になるにつれ、開発コストのさらなる上昇が進んでいます。開発コストが数十億円に達し、全世界で数百万本のヒットを出すことが、回収のための絶対条件になっています。「メタルギア5」は、13年にリリースされることが期待されましたが、結局、リリースされず2年近く開発が遅れています。その成功が明確でない状況にありながら、今後も家庭用の新作ゲームを作ることはリスクが大きいという判断があったと考えられます。 一方、PS4は世界的に見ると好調です。調査サイトの米VGChartzによると、3月28日現在、全世界で、PS4は2100万台以上の販売に成功しており、マイクロソフトのXbox Oneの1200万台、Wii Uの950万台を大きく上回っています。94年の「プレイステーション」以上の速度で売れているという状態です。 4月30日に発表になったソニーの決算によると、ゲーム&サービス分野の売上高は前年度比33%増の1兆3880億円と、PS4の販売の好調さが大きく貢献しています。今の世代の家庭用ゲームでは、頭一つ抜け出しているため、今後5年間は家庭用ゲームではPS4が有利な状態が続きそうです。 周辺機器の来年上半期に発売予定のバーチャルリアリティヘッドマウントディスプレイ「プロジェクトモーフィアス」への期待もあり、今後も人気は続きそうです。欧米では熱心なコアゲームユーザーを中心に、家庭用ゲームの復権が進みつつあります。