櫻井翔“清家”、母の支配下でも垣間見える本人の意思「切りたくて切ったワケじゃない」<笑うマトリョーシカ>
水川あさみが主演を務める金曜ドラマ「笑うマトリョーシカ」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)の第7話「黒幕を暴け!記者が秘書と共に反撃開始!」が8月9日に放送された。清家(櫻井翔)の秘書を更迭された鈴木(玉山鉄二)が、道上(水川)と手を組みBG株事件の真相を明らかにすべく動き始めた…。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】何者かに追われる道上(水川あさみ)が緊迫した表情を見せる ■人間の欲望と謎が絡み合うヒューマン政治サスペンス 同ドラマは、日本推理作家協会賞や山本周五郎賞など数々の受賞歴を持つ早見和真が2021年に発表した同名小説が原作。抜群の人気を誇る若き政治家と有能な秘書の“得体の知れない不気味さ”に気付いた新聞記者が、彼らを取り巻く黒い闇に迫るヒューマン政治サスペンス。 印象的な笑顔とリベラルな言動で人気を集め、未来の総理候補との呼び声も高い若き政治家・清家一郎と、そんな彼を支える有能な秘書・鈴木俊哉。その2人の奇妙な関係を暴こうと、新聞記者である道上は、彼らの隠された過去を探っていく。 道上の社会部時代の先輩記者・山中尊志を丸山智己、道上の後輩記者・青山直樹を曽田陵介、道上の元夫・旗手健太郎を和田正人が演じる他、謎の女役で高岡が出演。 さらに、清家と鈴木の福音学園時代の同級生・佐々木光一を渡辺大、大手新聞社社会部の敏腕記者だった経歴を持つ道上の父・兼高を渡辺いっけい、清家の実父で、官房長官を務めた経験もある有力代議士・和田島芳孝を加藤雅也、明るく前向きで肝がすわっている道上の母・香織を筒井真理子が演じている。 ■鈴木が秘書をクビになり「BG株事件」真相解明に動き出す 清家(櫻井翔)が官房長官に就任し、そのタイミングで秘書・鈴木(玉山)が「BG株事件」の主犯とされたBG社の社長・宇野の息子だということが週刊誌に掲載された。鈴木は清家からクビを宣告され、廃人のようになり、自宅に篭ってしまう。 しかし、道上(水川あさみ)は、BG株事件の真相を暴くためには鈴木の協力が必要だと考え、「BG株事件」の資料を、鈴木の妻・由紀(真飛聖)経由で鈴木に渡した。 父・宇野の命日ということで由紀が鈴木を墓参りに行こうと促し、久しぶりに墓地に行くと、住職から道上の父・兼高が毎年命日にお参りに来ていたことを知らされる。 ■BG株事件に政治家が関わっていた証拠が存在していた 兼高が作成した“嫌疑リスト”に名前が載っていた、現・外務大臣の諸橋(矢島健一)。鈴木が調べた中で、事件の1年後に諸橋の第一秘書・中村真一が自殺し、第二秘書・富樫が行方不明になっていることが分かった。 道上は鈴木と共に、中村の妻から話を聞くために中村宅へ。中村はBG株事件に政治家が関わっている証拠を持っていたが、その証拠がどこにあるのか分からないという。 部屋を調べさせてもらうと、秘書ノートの間に、福音学園の住所と「鈴木」という名前が書かれたメモを発見。中村が鈴木に証拠を送ったのではないかと思ったが、鈴木は受け取っていないという。 そこで道上は福音学園の学園長・一色(東根作寿英)を訪ね、鈴木宛の何かを受け取ってないかと聞くと、知らないと答えながらも明らかに顔色が変わった。 ■一色も清家を生徒会長にさせようとしていた 道上からの報告を受け、鈴木は清家を生徒会長にするために一色がいろんな便宜をはかってくれたことを思い出した。 歴代の生徒会長の演説原稿を内緒で見せてくれたり、演説の順番は後の方が有利だと伝えるとその年から演説の順番をクジで決めるように変更してくれたり、鈴木以上に清家を生徒会長にしたいのではないかと思うくらい動いてくれた。そして、浩子が一色に接触していたことも思い出した。 鈴木からの連絡を受け、道上は再度一色を追求すると、鈴木宛に郵送されてきたものがあり、それを浩子に渡したことを白状した。 BG株事件に政治家が関わっていたという証拠を浩子の手に渡った。それによって、浩子は政治家たちも自身のコントロール下に置くことに成功したのではないかと思われる。 真相に近づいたことによって、道上の身に危険が迫り、危うく車に轢かれそうになった時、浩子が現れた。 ■時折垣間見える清家の“本心” 高校の頃からすでに清家は浩子のコントロール下にあったことが分かったが、注目したいのは、その中でも清家自身の本音が垣間見えた瞬間のこと。 鈴木が思い当たるのは3回。高校の頃に清家が父親からもらった大切な腕時計をクラスメイトが取り上げようとした時、大学の時に鈴木が“美和子”こと亜里沙にキツい言い方をした時、代議士になってからはマイノリティに寄った発言をして保守層から反発を受けた時。鈴木は「あの時の清家からは強い思いを感じました」と振り返った。 道上は、清家に鈴木を更迭した今の気持ちは?と聞いた時に「切りたくて切ったわけじゃない」と強い語気で返してきた時に、「心がある」と感じたという。 “道上VS浩子”という構図が出来上がっているが、その結果は清家の“本心”“心”が大きく左右するはず。清家の本当の考えがまだ見えないので、混沌とした展開になりそうだ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部 ※兼高の高は正しくは「はしご高」