NHK25年度予算、3年連続の赤字予算に…受信契約の減少止まらず
NHK経営委員会は8日、2025年度の収支予算と24~26年度の経営計画の修正を議決した。
23年10月からの受信料1割値下げの影響が続き、25年度予算では、受信料収入が5800億円と前年度比10億円減。事業収入全体では、同13億円増の6034億円となった。事業支出は、同156億円減の6434億円で、予算ベースで3年連続の赤字となる。収支の差額は繰越金などで作る積立金で補う。
受信契約の減少傾向が止まらず、25年度末の受信契約総数は前年度末比37万件減の4031万件と見込む。支出面では、設備投資を抑制し、退職手当も減少するが、郵便料の値上げなどで営業経費が拡大する。
25年10月からの改正放送法の施行により、放送と同じ「必須業務」となるインターネット業務全般の費用は前年度と同規模の180億円とした。このほか配信用のウェブアプリ開発などにも29億円を充てる。
経営委は、24~26年度の経営計画の修正案に対する意見公募の結果として、「ネット受信料」の仕組みの具体化を求める声など、放送事業者など17件を含む計323件の意見が寄せられたと発表した。