間宮祥太朗「経験を積むことで、逆に何か大切なものを忘れてしまうこともあるかも」
森田剛さんはいい意味で怖さがある役者さんだと思っていた
── いまだベールに包まれている本作『台風23号』ですが、公開されたメインヴィジュアルを見ると何が起こるのかワクワクさせてくれる不穏な感じがありますね。 間宮 この時点では、作品名が『台風23号』ということだけしか情報がない状態でしたが、(メインヴィジュアルの)撮影演出が幅広くて。「今から台風がくるぞ」「台風の目の中にいて、すっと落ち着いた感じ」「ふたりで遠くにいる女性をナンパしようとしている感じの表情」など(笑)、いろんなイメージで撮影しました。 ── 本作品では、どのような役を演じるのでしょう?(7/24取材時点) 間宮 僕は(森田)剛さんの義理の弟で、義兄に2万円貸しているけど返ってきていない設定です(笑)。なかなか強烈ですよね。同じ街で生活している登場人物達が事件に巻き込まれてどう繋がっていくのかいかないのか。まだ憶測の域ではありますが、楽しみにしていただけたらうれしいです。 ── 今回森田剛さんとダブル主演になりますが、初めてお会いした時の印象を教えてください。 間宮 作品で観る剛さんは得体が知れなく底なしで……いい意味で怖さがある役者さんだと思っていました。赤堀さんが開いてくださった食事会の際に、全然喋らない人だと聞いていたことを剛さんにお伝えしたら、笑って「そんなことないよ。普通に喋るよ!」とツッコんでいただいて(笑)。そこから仲良くさせていただいています。 ── では、初対面の食事会からぐっと距離が縮まった感じなのでしょうか? 間宮 食事会の時は赤堀さんが会話を回してくださって、稽古も本番も頑張ろうという決起集会のような雰囲気だったので、距離が縮まったのは一緒に取材を受けた時からですね。食事会では話さなかった「役との向き合い方」や「俳優としての在り方」など、剛さんの返答を聞いていると僕とも通ずる部分を感じました。
── 共演者が藤井隆さん、佐藤B作さんと先輩方が多い現場となりますが、期待することはありますか? 間宮 シンプルに面白そうですよね。僕がお客さんの立場としてこのキャストの皆さんの名前があがっているのを見たら、やっぱり同じことを思うだろうなと。そして、このキャストがどう絡んでいくのかも楽しみのひとつです! 集まるメンバーによって座組の空気感が徐々に形作られていくので、長い稽古期間を経て皆さんの前でお披露目する時には、一体どんな作品になるのか考えるとワクワクしますね。 ── 間宮さんは先輩方からも可愛がられそうですね。 間宮 どうなんですかね(笑)。直近の事例で言うと、舞台『ツダマンの世界』では先輩方が多い現場でしたが、自分から年下の雰囲気は醸し出さず、自然な空気感でした。(皆川)猿時さんと(村杉)蝉之介さんと同じ楽屋だったのですが、楽屋に入るなり吐き出す空気と一緒に「つかれたぁ~」っておっしゃるので(笑)、「はい、がんばりましょ~」と冷静にモチベーションを上げるようなやりとりをしていましたね。