分娩施設減少も背景に…救急救命士の「妊婦搬送」訓練が課題 倉敷中央病院が資金募集【岡山】
岡山放送
妊婦を救急搬送する際、急な出産などに対応できるよう救急救命士を対象に講習を実施するため、倉敷市の病院がクラウドファンディングで必要な資金を募集しています。 クラウドファンディングを実施しているのは、倉敷市の倉敷中央病院です。病院では、県西部で活動する救急救命士を対象に、妊婦を救急搬送する際、病院到着前の出産など緊急時に的確な対応が出来るよう講習を行っています。 クラウドファンディングでは、講師の派遣にかかる費用や講習に使用する資機材の購入などにあてるため、7月24日から9月末までの期間中、350万円を目標としています。 県内では、2023年12月に井笠地域で分娩に対応できる医療機関がなくなるなど、分娩施設の減少と集約化が進んでいて、妊婦を搬送する救急救命士の訓練が課題となっています。 (倉敷中央病院産婦人科 清川晶部長) 「今回は当院でコースを開催するための資金を援助してもらいたいというのも一つの目的だが、一番はこれが社会問題であるということをぜひ皆さんに知ってもらいたい。岡山県西部地区や岡山県内だけではなく全国の問題」 倉敷中央病院では、2025年1月に救急救命士を対象にした講習を実施する予定で、その後も年2回をめどに継続的に講習を行っていきたいとしています。
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