真のグローバルECを作る日本発 Lingble社 CEO原田真帆人の哲学とは?
Lingbleはどこを目指しているのか?
ーシェルパとして、Lingbleはどのような企業として広く認知されたいですか。 グローバルブランドのインフラになりたいと思っています。AppleやNikeが行っているレベルを展開したい企業は多くあります。ですが、実際にグローバルに展開するのは想像以上に難しいものです。実際にはグローバル展開していても、フランスの子会社はフランスのことだけ、イタリアはイタリアだけと、サイロ化しており統一が取れていないことがよくあるんですね。 そこでシェルパである我々が、グローバルブランドを目指すうえで、正しいところに投資できる道を切り開いていきたいと思っています。最初からグローバル企業として活動し、多くの痛みも経験してきたLingbleだからこそ、提案する引き出しは多く持っていますし、それこそが強みだと思っています。 ー原田さんのご活躍は、海外進出を望む若者のモデルになります。若い世代に向けて、メッセージをお願いします。 僕が常々思っているのは、「無知の知を持つこと」です。自分がわからないことを素直に認められる、「ごめん、わからないから助けて」と言える人が、グローバルで活躍するには必要です。 Egon Zehnderという有名なヘッドハントの会社のCEOが、かつてCNNのインタビューで答えた有名な話があります。いまの世界でCEOに適した人はどのような素質を持っているのかと聞かれ、これまでさまざまなCEOと会ってきたが誰一人として完璧な人はいなかったと答えたんですね。 ちょっと驚きですが、理由は単純です。100年前と比べると、いまは多様性があって、情報も高度に複雑化しています。どんなに賢い人でも、すべての答えを持つことはできません。だからこそ、周りに助けてもらえる人格を持つことがリーダーには必要になってくるということです。 「無知の知」については、BRIEFINGが良い例です。Lingbleが伴奏する前のSNSのクリエイティブは、ジェネリックなラゲッジブランドという雰囲気でした。右下のモデルさんは日本ではすごく有名な方なのですが、欧米人からすると「え!モデルなの!?大学教授か会計士かと思った」という反応です。日本で良いと思ったイメージ図が、必ずしも海外で通用するわけではありません。