犬の「トイレの壁」と「まわりの環境による壁」 どう乗り越えればいい?
愛犬の成長過程で現れるしつけの「壁」を乗り越えるには、愛犬の目線に立って、愛犬に合った解決策を見つけることが大切です。今回は、飼い主さんが感じるしつけの壁である「トイレのしつけ」と、家族や同居犬などの「まわりの環境」に関する壁の乗り越え方について、獣医師の藤本聖香先生に伺いました。 【写真】散歩中の柴犬
犬の飼い主さんが感じるしつけの「壁」とは
藤本先生によると、しつけにおいて飼い主さんが感じている「壁」の多くは、飼い主さんが完璧を求めすぎたり、自ら作り出しているものだといいます。愛犬の目線に立って考えることが重要。 柔軟に考えあわてずじっくり対策していきましょう。
トイレの「壁」の乗り換え方
ベテランの飼い主さんが悩みがちなトイレの「壁」が、「あちこちでそそうをする」「外でしか排泄しない」というもの。排泄は生理現象なうえ、決まった場所で排泄してほしいというのは人の要望でしかありません。とくに日本犬など、ふだんの生活の場である室内では、排泄を避けたがる犬もいます。 飼い主さんと愛犬の妥協点を探っていき、お互いに「ここならOK」となる場所をトイレにしましょう。
乗り越え方1. 失敗させない回数を増やしていく
トイレの場所を覚えてもらうには、トイレの成功体験を積み重ねていくことが重要。愛犬が成功しやすいように、大きめのトイレをそそうしがちな場所に設置し、排泄できたら思いっきりほめてあげましょう。
乗り越え方2.外の空気を感じられる場所にトイレを置く
外の空気を感じながら排泄したい犬もいます。その場合は、ベランダや庭、玄関など、家の中でも外に近い場所にトイレを置いてみましょう。成功したら、さらに外に近い場所にトイレを移動していってもOK。
まわりの環境による「壁」の乗り越え方
家族や同居犬といった、生活環境や人間関係が原因で起こる「壁」の乗り越え方について、「いぬのきもち」読者の体験談をもとにご紹介します。
【体験談】怖がりな愛犬を家族がからかう
「愛犬はささいな生活音でも怖がるのですが、寝ている愛犬の横でわざと大きな音を出すなど、家族がからかいます。見かねて注意しても『これぐらいなら平気だよ』ととりあってもらえないのですが、ふだん愛犬を抱っこするときも、その家族のときは愛犬が怖がっているように見えます……」