犬の「トイレの壁」と「まわりの環境による壁」 どう乗り越えればいい?
【先生から】愛犬がどれほど怯えているか動画で見せても
犬も感情のある生き物です。信頼している家族に怖いことをされるほど、ショックなことはありません。愛犬を守れるのは飼い主さんだけですから、愛犬の代わりに大激怒してみるのも手かもしれませんね。 また、怖がっている愛犬の様子を動画で撮っておき、愛犬にとってからかわれることは平気ではないと、見せて訴えてもよいでしょう。
【体験談】家族が隠れて愛犬におすそわけをしている
「おやつをあまり与えないようにしているのですが、何度いっても家族が人の食べ物をおすそわけしてしまいます。注意していたら、私の見ていないところでこっそり与えるように……」
【先生から】獣医師など第三者から注意してもらうとよいかも
身内からの言葉だと、どうしても真剣にとりあってもらえない場合もあります。そんなときは獣医師や動物病院の看護師さんなど、第三者から注意してもらいましょう。あらかじめかかりつけ医に相談しておき、「健康にかかわるのでやめてください」と厳しめにいってもらうと効果的です。
【体験談】「やめて」といっても近づいてくる人がいる
「愛犬は人が苦手なのですが、どれだけ近づかないでといっても、『私は犬好きだから大丈夫』とぐいぐい近寄ってくる人がいます。ご近所さんですし、険悪になりたくなくてこまっています」
【先生から】毅然とした態度で愛犬を守りましょう
毅然とした態度で飼い主さんが前に出て、「うちのコがダメなんです」といって愛犬を守りましょう。「大切なご近所さんにケガをさせたくないので」と伝えれば、わかってもらえるはず。自分を守ってくれる飼い主さんの姿を、愛犬は見ています。
【体験談】先住犬のマネで後輩犬が吠える
「先住犬は犬が苦手で、犬を見るととにかく吠えるのですが、後輩犬もマネをして吠えるようになりました。一頭が吠え始めると合唱状態になってしまって、手がつけられません……」
【先生から】早く吠えやんだほうにおやつを与えてみて
吠えずにイイコにしているほうや、一秒でも早く吠えやんだほうにだけおやつを与えてみましょう。犬同士はお互いを観察しあい、利益のあることをマネしますので、「吠えないほうが得だ」と気づくはず。ただし、「かわいそうだから」と、吠えているほうにもおやつを与えるのはNGです。 しつけの「壁」は愛犬の成長過程において現れるもので、目に見える成長の証しです。「壁」を壁と思わず、飼い主さんも愛犬と一緒に楽しんで乗り越えていきましょう! お話を伺った先生/藤本聖香先生(英国APDT認定ペットドッグトレーナー 獣医師) 参考/「いぬのきもち」2024年2月号『あきらめていた困りごと、見方を変えたら解決法があった!しつけの壁の乗り越え方』 文/宮下早希 ※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。 ※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
いぬのきもちWeb編集室