若手医師の過労死で初弁論 病院側は棄却求める、大阪地裁
神戸市東灘区の病院「甲南医療センター」の医師高島晨伍さん=当時(26)=が2022年、うつ病を発症して自殺したのは病院が長時間労働をさせていたのが原因だとして、両親が運営法人「甲南会」と男性院長に計約2億3千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が22日、大阪地裁(林潤裁判長)で開かれ、病院側が請求棄却を求めた。 「自己研さん」と業務との線引きが争点の一つ。病院側は「標準的な業務量で、過重労働の原因ではない。そもそも学会発表は労働ではない」と反論した。母淳子さん(61)は「病院には以前から多くの内部告発があり、医師らが院長に改善を嘆願していた」と涙を流しながら批判した。