【甲子園】京都国際ＯＢ李良剛さん０３年韓国語で選手宣誓「感動は国境や人種を超える」
◆第１０６回全国高校野球選手権大会第１４日 ▽決勝 京都国際２―１関東第一＝延長１０回タイブレーク＝（２３日・甲子園） 京都国際アルプスには、前身・京都韓国学園時代の野球部５期生・李良剛（イ・ヤンガン）さん（３９）の姿があった。０３年の京都大会で、日本語と韓国語で選手宣誓した元主将は「創部２５年でここまでやってくれるとは」と目を細めた。 「新たな歴史を一緒につくらないか」。当時の監督の言葉が胸に刺さり、李さんは同校入学を決意した。同級生はわずか８人。その中の２人は、日本語を話すことすらできなかったが「在日コリアンとしての、我々の存在意義を伝えたい」と白球を追いかけた。「強い気持ちが結果として表れた」と３年時には京都８強入りを果たし、強豪校への一歩を踏み出した。 ２１年前の李さんは「魂・感謝・感動」をテーマに「高校野球を通じての平和」を訴えた。「感動という喜びは、国境や人種、争いを超える」。１００周年を迎えた甲子園で、後輩たちを感慨深げに見つめた。（南部 俊太）
報知新聞社
