坂本龍一さん追悼コンサート キャプテンは演奏中に涙 「それも音楽ということで」
日テレNEWS NNN
2023年3月28日に亡くなった、世界的音楽家・坂本龍一さんが監督を務めていた東北ユースオーケストラが、3月31日に東京・赤坂にあるサントリーホールで『坂本龍一監督追悼「東北ユースオーケストラ演奏会 2024」』を開催。オーケストラでキャプテンを務める海津洸太さん(20)と指揮者の柳澤寿男さん(52)に坂本さんへの思いを取材しました。 【画像】東北ユースオーケストラと共に演奏する坂本龍一さん 『東北ユースオーケストラ』は、東北の復興支援を目的に坂本さんが立ち上げたプロジェクト。2013年に宮城県で開催された音楽祭をきっかけに結成されました。楽団員は、東日本大震災の被災三県(岩手県・宮城県・福島県)を中心に小学生、中学生、高校生、大学生を対象に、構成されプログラムごとに楽団員の編成を変えながら活動しています。 今回は、去年亡くなった坂本さんの追悼公演と題し、3月23日の岩手公演、24日の宮城公演、30日の福島公演、そして31日の東京公演が行われました。さらに、東京公演では元日に発生した能登半島地震の被災地である富山県の氷見市でのライブ配信も行われました。
■コンサート開演前 「監督の思い・意志を音楽を通して伝えられるように」
開演を前に、東北ユースオーケストラでキャプテンを務める海津さんと指揮者の柳澤さんに意気込みを伺いました。海津さんは「団員一同張り切って、坂本さんへの追悼の気持ちを込めながらも、氷見や能登への応援のメッセージを込めながら、全力で演奏できればいいなと思っています」と語りました。 一方、柳澤さんは「1年間ずっと坂本監督を意識して、常に坂本監督の気があったというか。監督の思い・意志を音楽を通して伝えられるように頑張りたいと思います。坂本監督は、音の響きにすごく気を使っていたので、一つの音にどれだけの思いがあるかみたいな。そういうところを聴いていただけたらうれしいなと思います」と坂本さんへの思いを明かしました。 本番が始まると、東北ユースオーケストラのために書き下ろされた楽曲『いま時間が傾いて』や、映画『戦場のメリークリスマス』の楽曲『Merry Christmas Mr.Lawrence』、そして『The Last Emperor』など、坂本龍一さんの名曲を東北ユースオーケストラが次々と演奏。さらに、坂本さんが音楽担当を務めた、吉永小百合さんと二宮和也さん共演の映画『母と暮らせば』の楽曲にのせ、吉永さんが詩の朗読を行うなど、全編坂本さんの楽曲で構成され、アンコールを含めた14曲が披露されました。