「世間に知られたらマズい」「業界内でも見識を疑う声が」 森ビル社長がひんしゅくを買った“暴挙”とは
女優の吉瀬美智子(49)がスイッチに手を伸ばすと、90万灯のLEDが一斉に輝き始め、見物人から歓声が上がった。東京・六本木の冬の風物詩である「けやき坂イルミネーション」の点灯式。2024年のスノークイーンに選ばれた吉瀬の背後には、イベントを主催した森ビル本社が入る六本木ヒルズがそびえ立つ。だがその社長はといえば、周囲からひんしゅくを買っていて……。 【写真をみる】食事に誘ったというウワサも…森ビル社長の「お気に入り女優」とは? ***
森ビルは六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズなど、都心の再開発事業を手がけてきた大手デベロッパーとして知られる。直近の大型案件は、23年に開業した麻布台ヒルズだ。 敷地内に建つ森JPタワーは、ビルとして日本一の高さ330メートルを誇る。最上階のペントハウスは1部屋300億円ともいわれ、高級ホテルや商業施設なども併設。東京の新たなランドマークとなっている。
「担当者は頭を抱えている」
そんな大型再開発を次々と主導してきた森ビルの辻慎吾社長(64)に、重大な懸念が持ち上がった。 森ビルの事情に詳しい関係者が明かすには、 「麻布台ヒルズのレジデンスA棟の一室を、辻社長が購入したのです。家族で入居しているそうですが、これが世間に知られたらマズいことになる。森ビルの担当者は頭を抱えています」 実際に登記簿謄本を確認すると、辻社長は24年4月に当該物件を購入していた。 そもそも麻布台ヒルズには、三つの高層タワーと低層棟に合計で約1400戸の分譲マンションが計画されていた。ところが開業から1年が過ぎても一部は未完成のまま。辻社長が購入したのは、23年秋に完成済みの物件だったのである。
業界内でも見識を疑う声が
先の関係者はこう嘆く。 「麻布台ヒルズのレジデンスは、再開発のための用地を提供してくれた多くの地権者が住む予定でした。ところが着工までに時間がかかり、地権者によっては既に何十年も仮住まいを余儀なくされています。そんな状況下で、再開発の責任者である森ビルのトップが、入居予定者を差し置いて完成物件に暮らすのはいかがなものか。業界内でも辻社長の見識を疑う声が出ているのです」 建設途中なのは総戸数約970戸の「レジデンスB」というタワマンだ。三井住友建設が19年に着工、23年3月末に完成予定だったが、地下工事の設計変更などトラブルが相次いだ。今のところ完成は25年夏ごろの見込みとなっている。