「世間に知られたらマズい」「業界内でも見識を疑う声が」 森ビル社長がひんしゅくを買った“暴挙”とは
「入居前に亡くなってしまうかも」という不安が……
さる地権者によれば、 「仮住まいは落ち着かないし、高齢者だと入居できるまでに亡くなってしまうかもという不安があります。地権者向けの説明会でも、不手際続きの建設会社を選んだのは森ビルなのに、自分たちも被害者と言わんばかりの態度。何度か参加しましたが、辻社長の姿は見たことがありません」 別の関係者に聞くと、 「辻さんは社長の座に13年も君臨し、後任を育てずワンマン体制を強化した結果、モノを言えない空気が社内で強まってきた。自由闊達な社風を築いた中興の祖・森稔前社長の娘婿である森浩生副社長への交代を望む声もあります」
お気に入り女優を起用するよう命令
長期政権のひずみは、冒頭の吉瀬を招いた点灯式にも表れていたという。 「点灯式のスノークイーンは、毎年売り出し中の若手タレントを起用することが多いのですが、今回は辻社長から森ビルの担当者に、吉瀬さんを起用するようご下命があったそうです。社内では辻社長が彼女を個別に食事へ誘ったとのうわさも広まり、イベント起用も“公私混同ではないか”とささやかれているのです」(前出の関係者) 当の辻社長に聞くと、書面で回答を寄せた。 「広告やPRイベントなどの内容については、会社として検討・決定したものであり、特定の個人の意向で決まることはありません」(森ビル広報室) 旧約聖書には、神はおごり高ぶる人間への戒めで「バベルの塔」の建設を中断させたとある。麻布台ヒルズもかような神話の通りにならないことを、祈るばかりなのだ。
「週刊新潮」2025年1月2・9日号 掲載
新潮社