お金を燃やす世界から、''ごみ''という言葉のない世界へ。マシンガンズ・滝沢秀一
滝沢 僕のテーマは、ごみという言葉を世の中からなくすことです。言葉は、人の心を変えられる力がある。僕が漫才をしたり小説や本を書いたりする中で、いつも感じていることです。 ごみ集積所とごみ箱は、そもそも違うものですよね。でも、ごみという言葉が付いているからか、ごみ回収をしていると、ふたつの違いが分からない人もいるんだなと感じることがあります。みんなで使うごみ集積所を、自分の家のごみ箱だと認識しているような、適当な捨て方をしている人がいるんですね。一方で、僕が住んでいる地域では資源ごみと言うと「ごみじゃないだろ、資源だろ」と怒られることもあります。
滝沢 プラスチックや金属は、資源として分別すれば、ごみではないですよね、最終処分場に行くものだけをごみと呼ぶなら、大崎町ではすでに80%以上をリサイクルしているわけだから、ごみが20%くらいしかないということになります。 自分たちで「このままごみを捨て続けたら、どうなってしまうんだろう」と考えて、リサイクルを始めた背景があるからだと思いますが、大崎町の人たちがごみのことを話すときは、血が通っている感じがします。だから僕は皆さんと一緒に、ごみという言葉をなくしていきたいんです。
取材・執筆 : 立花実咲 撮影 :中村一平 編集 : 友光だんご