福知山の鎌倉時代 福知山市立図書館で壷や木製品など遺物を展示
京都府福知山市教育委員会は駅前町の市立図書館中央館2階で、古代の遺物を展示する「ロビーで文化財」を開いている。福知山の鎌倉時代がテーマで、12世紀末から14世紀前半にかけて出土した壷や木製品などが並ぶ。27日まで。 市民に福知山の歴史に触れてもらおうと開催。図書館で企画展を開くのは19回目となる。 今回は段遺跡(12世紀末~13世紀前半・大江町関)▽高田山経塚(13世紀前半・中)▽武者ケ谷遺跡(14世紀前半・堀)▽山田古墓(同・大内)の4遺跡から発掘された遺物13点を出展している。 段遺跡から出土したのは鍛冶関連の遺物で、鉄製品の加工の一つ、鍛造の際にできた産業廃棄物の「鍛造剥片」や「椀型滓」などを展示している。 武者ケ谷遺跡からは鳥形木製品などが出土。古来鳥は、神秘的なものと捉えられていて、木製品は祭祀で使われたとみられる。 また山田古墓からは壷の一種「古瀬戸菊花文瓶子」が出土していて、骨を入れる蔵骨器(骨壺)として使われていたようで、表面にはひび割れを漆接ぎで補修した跡がある。 市文化・スポーツ振興課文化財保護係の松本学博課長補佐は「この時代の人たちの思いや生活ぶりを知るうえで、貴重な遺物がそろっているので、ぜひ見に来てもらいたい」と呼びかけている。 見学無料。中央館の開館時間は午前10時から午後8時(土、日曜は同6時)まで。月曜休館。