米国株式市場=S&P横ばい、インフレ指標や企業決算待ち
[ニューヨーク 13日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種がほぼ横ばいで取引を終えた。前週まで3週連続高となっており、上昇が一服した格好。今週発表される重要なインフレ指標や企業決算待ちとなった。 米ニューヨーク連銀が13日発表した4月の消費者調査によると、1年先のインフレ期待が3月の3%から3.3%に、5年先のインフレ期待が同2.6%から2.8%に上昇した。 先週末10日に発表された5月のミシガン大学消費者信頼感指数は生活費上昇に対する懸念を背景に6カ月ぶりの水準に低下し、インフレ期待は上昇していた。 15日に発表される4月の消費者物価指数(CPI)への警戒感から、この日は積極的な取引を手控える雰囲気が強かった。今週は卸売物価指数(PPI)や小売統計などのほか、ホーム・デポやウォルマートなど小売り大手の決算にも注目が集まる。 アメリプライズのチーフ市場ストラテジスト、アンソニー・サグリンベーン氏は、消費者信頼感調査で消費者心理が大きく悪化し、インフレ期待が高まったことから、インフレ統計の重要性が一段と高まると指摘。物価の傾向についてさらなる情報が得られるまで、株価は非常に狭いレンジでの取引が続くとの見方を示した。 米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は13日、物価圧力の緩和が明らかになるまで金利据え置きを支持すると述べた。 S&P500の主要11セクターで上昇したのは情報技術など2セクターにとどまった。 人工知能(AI)技術に関心が集まる中、アップルは1.8%上昇。生成AI「チャットGPT」を手がけるオープンAIの技術をiPhoneで使用することで合意に近づいたと伝わった。 オープンAIは音声での会話のほかテキストや視覚による総合的推論が可能な新AIモデルをリリースすると発表した。 14日の開発者会議で新たなAI関連機能を発表するとみられるアルファベットは0.3%高で終了。一時は2.7%下げる場面もあった。 ゲーム販売のゲームストップは74%急騰。2021年に個人投資家主導で活況となった「ミーム株」人気の火付け役とされるキース・ギル氏が約3年ぶりにXへの投稿を再開したことを受けた。 他のミーム株も買われ、AMCエンターテインメントは78%、コスは36.7%、それぞれ急伸した。 米取引所の合算出来高は100億9000万株。直近20営業日の平均は107億9000万株。 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.23対1の比率で上回った。ナスダックでも1.14対1で値上がり銘柄が多かった。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 39431.51 -81.33 -0.21 39591.28 39647.39 39403.05 前営業日終値 39512.84 ナスダック総合 16388.24 +47.37 +0.29 16400.31 16407.05 16334.86 前営業日終値 16340.87 S&P総合500種 5221.42 -1.26 -0.02 5233.08 5237.26 5211.16 前営業日終値 5222.68 ダウ輸送株20種 15628.86 +31.37 +0.20 ダウ公共株15種 941.01 -1.34 -0.14 フィラデルフィア半導体 4823.09 +15.06 +0.31 VIX指数 13.60 +1.05 +8.37 S&P一般消費財 1452.56 -3.16 -0.22 S&P素材 577.76 -0.45 -0.08 S&P工業 1058.04 -4.80 -0.45 S&P主要消費財 826.01 -2.28 -0.28 S&P金融 692.42 -2.87 -0.41 S&P不動産 237.47 +0.69 +0.29 S&Pエネルギー 714.81 -1.63 -0.23 S&Pヘルスケア 1670.66 -1.60 -0.10 S&P通信サービス 291.82 -0.51 -0.18 S&P情報技術 3805.54 +18.15 +0.48 S&P公益事業 361.31 -0.05 -0.01 NYSE出来高 9.89億株 シカゴ日経先物6月限 ドル建て 38200 + 80 大阪比 シカゴ日経先物6月限 円建て 38185 + 65 大阪比